2024.11.21
経営者の経理兼務はコスト削減になるのか?見落としてはならない「社長の価値」
経営者が兼務する経理業務とは 少子化の進行によって、わが国の生産年齢人口(15~64歳)は減少を続けています。それを補っていた高齢者の就業者数も近年では減少に転じていることから、人材不足の問題はより…
オフィスに出社せずに在宅で働くテレワークは、新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止対策として2020年以降、急激に増加しました。現在でも、多様な働き方のひとつとして継続的に導入しているという企業も少なくないでしょう。
しかし、一口にテレワークといっても、業種や業務内容によって向き不向きがあります。
一般的にプログラマやエンジニアなどパソコンでの作業が多い業務はテレワークが実践しやすいと言われています。
では、経理業務はどうでしょうか。
今回は「経理がテレワークを行うことは可能か」という点に着目して、詳しく解説していきます。
「コロナが落ち着いたら、テレワークなんていらないのでは?」と考える方も少なくないでしょう。
しかし、テレワークのメリットは、感染対策だけではありません。
まずは、テレワークのメリットとデメリットについて解説します。
企業にとって、テレワークを導入することで得られるメリットとデメリットは次のとおりです。
国土交通省が2022年におこなった実態調査によると、雇用型テレワーカーの割合は通勤時間が長いほど多く、通勤手段別では「鉄道・バス利用」が最も多いことがわかります。
テレワークにすれば通勤費の支給は不要となり、オフィスの光熱費や事務用品の購入費などを削減できるでしょう。
また、オフィス自体の縮小など大幅なコスト削減に繋がる可能性もあります。
テレワークの導入は、働き方改革に積極的に取り組んでいるという証です。
企業イメージの向上に直結し、新規採用や既存社員の定着率にもプラスになるでしょう。
また、育児や介護、配偶者の転勤などで従来通りの出社が難しい人も、時間や場所に縛られずに勤務できるため、人材の流出抑制や確保に繋がります。
社員にとって、通勤が無くなることで、趣味を楽しんだり家族と過ごしたりといった自分の時間が増えることになるでしょう。
のびのびと働くことで職場に対するエンゲージメントが高まれば、モチベーションが向上し業務効率アップも期待出来るのではないでしょうか。
コロナ禍に普及したことから、感染症対策として有効手段であることは周知の事実です。
インフルエンザや麻疹、あるいは未知の感染症が流行した場合も同様でしょう。
また、大きな災害が起きた場合などでも、テレワークなら帰宅困難リスクもありません。
ZOOMなどのオンライン会議ツールやチャットツールを活用すれば、仕事の進捗報告や情報共有はそれほど難しくはないでしょう。
ただし、表情や態度から不安や不満をくみ取る、隣席にいるから気軽に確認するといった機会はなくなります。
些細なことでも相談できる場を設けるなど、コミュニケーション不足に陥らないような対策をしておくと安心です。
従来型のタイムカードや出勤簿などで勤怠管理をおこなっている会社では、テレワークに対応できません。
出退勤管理や申請承認、休暇管理などがおこなえるクラウドによる勤怠管理システムが便利ですが、導入コストと利用方法の周知などが必要です。
社員たちは、自宅やカフェ、コワーキングスペースなどで仕事をすることになります。作業を社外に持ち出すことによる情報漏洩リスクにも備える必要があるでしょう。
インターネットセキュリティ対策に加えて、クラウドによる業務管理システムなどの導入、社員教育の徹底もおこない安全性を高めることが重要です。
なかには、テレワークではモチベーションを維持できないという社員もいるでしょう。
自己管理が難しくルーズになってしまう、家族がいるため業務時間の確保が難しいなど、理由は人それぞれ異なるため、個別の対応が必要となります。
ここまでに挙げたデメリットの多くは、対策を講じることで回避可能です。
自社に合った対策と共に導入すれば、テレワーク化によるメリットの方が大きいでしょう。
では、次にテレワークが向いている業務についてお話します。
テレワークが向いている業務の共通点は、次の3点です。
出社しなくても、パソコンやインターネット環境が整備されていれば遂行可能な業務が適しています。
対面での対応が主となる接客業や医療・介護関係、現場での作業が必要な製造業や生産業は向いていません。
テレワークでは、仕事をしている様子が見えないという難点があります。
しかし、進捗や成果が明確な業務ならば、テレワークでも仕事ぶりを評価できるでしょう。
前項でご紹介したような基本的なセキュリティ対策を講じたとしても、社外秘の機密情報や個人情報を扱う業務はテレワークに適しているとはいえません。
テレワークを検討する際は、インターネットを介してやり取りしてもいい情報かどうかの精査が必要です。
もちろん、企業それぞれの事情によっても向き不向きは異なります。
一般的な業務内容で考えると、処理した仕事量がわかりやすい営業や一部のバックオフィス業務、成果物の評価基準が明確なシステムエンジニアやライター・デザイナーなどがテレワークに向いているといえるでしょう。
経理業務のテレワークは可能です。
ただし、3つの共通点を満たすためにはいくつかの準備が必要となります。
何より優先させるべき準備は、資料の「電子化」です。
従来の紙ベースでおこなう経理業務には、領収書や請求書といった証憑、取引を記録する複数の帳簿などが必要です。
しかし、大量の紙資料を自宅に持ち帰ることは、紛失・忘失や漏洩などのリスクが高いため現実的ではないでしょう。
電子データならば、紙資料を自宅に持ち帰る必要はなく、保管場所に悩む必要もないというわけです。
電子化には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
・コスト削減
・リスク軽減
・新電子帳簿保存法に対応
・データ検索がしやすい
・導入コスト
・紙証憑は電子化の手間がかかる
デジタル証憑はそのままデータ保存すればよいですが、紙の証憑はスキャナなど使って電子化しなければなりません。
しかし、膨大な量の証憑原本をオフィスで抱えるよりも、電子データで管理する方が効率的です。
また、管理スペース削減、ファイルや印刷用紙など事務用品費の削減などコストダウンにも繋がります。
導入コストや手間をかけても、すぐに電子化によるコスト削減や作業効率向上といったメリットが上回るでしょう。
経理業務をテレワーク化する際には、クラウド会計の利用がおすすめです。
会計ソフトには、インストール型とクラウド型があります。
そのうち、テレワークに適しているのは、インターネット上で経理業務を処理できるクラウド型の会計ソフトです。
クラウド会計を導入した場合の具体的なメリットとデメリットを見ていきましょう。
クラウド会計の主なメリットは次の4つです。
クラウド会計では、記帳したデータの保存先がインターネット上にあるため、利用端末が限定されません。
いつでも、どこでも、利用できます。
クラウド会計は、経理担当者が自宅などで入力したデータをリアルタイムで共有可能です。
どこからでも閲覧できるため、経理担当者の進捗確認だけでなく、経営判断材料としても役立つでしょう。
クラウド会計のデータはインターネット上に保存されているため、個々のパソコンやタブレットなどが故障してもデータに影響がありません。
クラウド会計では、金融機関やPOSレジ、交通系ICカードなどと連携することで、日々の売上げや出入金、交通費精算などを自動記帳可能です。
これにより作業効率が大幅に向上します。
クラウド会計は、常に最新の法律・制度に対応できるようにメンテナンスされているため、個別に対応する必要がありません。
メリットが大きい一方で、次のようなデメリットも考えられます。
クラウド会計は月額の管理料金がかかる場合が多いでしょう。
また、ソフトの初期設定費用や、インターネット環境や端末の整備など、毎月のコストが増えることになります。
当然、クラウド会計ソフトでは厳重なセキュリティを設けていますが、情報漏えいなどのリスクは0ではありません。
アクセス権限を付与する人員を厳選する、VPN(仮想プライベートネットワーク)など自社専用のネットワークを持つといったセキュリティをより強固にする工夫が大切です。
経理業務をテレワーク化することのメリットについて、ご理解いただけたのではないでしょうか。
今回は経理に焦点を絞ってお話しましたが、他にも人事や営業事務など様々なバックオフィス業務をテレワーク化することが可能です。
そしてまた、テレワークによるコスト削減や業務効率向上など多くのメリットが考えられるでしょう。
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