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コラム

2025.04.30
効果的なコスト管理の方法とは?中小企業が実践すべき4ステップ

コスト管理の目的

コスト管理は、単なる一時的な経費削減のことではありません。企業の利益を最大化し、持続可能な成長を実現するための戦略的な取り組みです。適切なコスト管理を行うことで、資金繰りの安定、事業の競争力向上、投資余力の確保が可能になります。

また、コスト管理は、中小企業にとって限られた経営資源を効率的に活用するためにも不可欠です。日々の業務において無駄を削減し、本当に必要な部分に集中投資することで、長期的な事業の成長基盤を構築できるでしょう。また、コスト構造を明確に把握することで、価格設定や利益計画の精度も高まり、経営判断の質が向上します。

コストの種類と分析方法

企業のコストは「変動費」と「固定費」に分類できます。それぞれの特性を理解し、適切に管理することが効果的なコスト削減の第一歩です。

コストの種類【変動費】

変動費とは、売上や生産量に応じて変動する費用です。節約しやすいですが、変動費の削減は限界があり、持続的なコスト削減効果を得るのは難しいという特徴があります。

主な変動費

  • 原材料費:製品を作るために必要な材料の費用
  • 消耗品費:オフィス備品などにかかる費用
  • 販売手数料:商品販売にかかる代理店手数料や広告費
  • 輸送費:製品の出荷量に応じて発生する運送費用
  • 外注費:外部委託する業務の費用

コストの種類【固定費】

固定費とは、売上や生産量に関係なく、一定の期間にわたって固定的に発生する費用のことです。業績にかかわらず発生するため、固定費の削減は企業の収益性向上に大きな影響を与えます。

主な固定費

  • 家賃:オフィスや工場の賃貸料
  • 人件費:従業員の給与、賞与、福利厚生費など
  • 減価償却費:設備や機械の購入費用を一定期間に分けて計上する費用
  • エネルギー費:電力・ガス・燃料など、生産設備やオフィスにかかるエネルギー費用
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効果的なコスト削減4ステップ

効果的なコスト削減を進めるためには、下記のステップを踏むと良いでしょう。単発的なコスト削減ではなく、継続的な改善プロセスとして取り組むことが重要です。

ステップ1:財務データの収集と整理

まず、企業のすべてのコストに関するデータを収集し、整理します。これには、収支、利益、経費などの財務データを正確に取得し、リアルタイムでの把握を容易にするクラウド型会計システムが適しています。日頃から会計システムで管理すると、データの正確性がさらに高まるでしょう。

また、多くの会計システムにはデータを可視化する機能がついており、財務状況やコストの推移を視覚的に把握できます。これにより、経営者は複雑な数値情報を直感的に理解し、迅速な意思決定が可能になります。

ステップ2:コスト分析

コストを詳細に分析し、どの項目が大きな負担になっているかを把握することが重要です。具体的には次の流れで各種分析を行います。

【分析1】コスト構造の分解

固定費と変動費に分け、人件費や光熱費、材料費などの主要項目を分析します。どの項目が大きなコスト負担となっているかを明確化し、コスト削減が可能な部分を特定します。

【分析2】ベンチマーク分析

同業他社や業界標準データを収集し、自社のコストと比較します。これにより、改善が必要な部分や競争優位性を客観的に把握できます。

【分析3】トレンド分析

過去のデータをもとにコストの推移を分析する方法です。過去数年間の財務データを収集し、月次・四半期・年次ごとにコストの変動を分析します。異常な増減がある場合は、原因を特定して対策を講じましょう。

【分析4】予算対実績比較

予算と実際のコストを比較する方法です。年間の予算を立て、月次または四半期ごとに実際のコストと比較します。予算をオーバーした場合は、その理由を分析し、改善策を検討します。

【分析5】ABC(活動基準原価計算)分析

各業務やプロジェクトにかかるコストを詳細に計算する手法です。業務活動ごとのコスト配分が明確になり、どの活動がコストを多く消費しているかを特定できます。無駄なコストを削減し、効率的な資源配分が可能になります。

ステップ3:改善策の実行

ここまでの分析結果に基づき、コストの削減ポイントを特定し、改善策を実施します。以下のDX手法を導入することで、コストを削減しつつ業務効率を向上させることが可能です。ツールやシステムの導入コストがかかることもありますが、多くのケースで削減効果と相殺されます。長期視点では、コストダウン効果の方が高いことが多いでしょう。

削減策(1)ICTツールの導入

【削減可能なコスト】 固定費(人件費)、変動費(消耗品費)など
データ共有に効果的なツールを導入すると、ペーパーレス化が推進されます。それにより、印刷コストや管理にかかる備品費用やスペースの削減効果、人件費効率の向上が期待できます。

削減策(2)クラウド型会計システムの導入

【削減可能なコスト】 固定費(人件費)など
日常業務の自動化など、スピーディかつ正確な処理が可能になり、企業全体の業務効率化が進みます。1人経理の業務負荷が軽減し、時間外労働削減にも効果的です。

失敗のないクラウドツールの導入については、下記コラムでも詳しく述べています。
業務効率化のメリットを増やすには「クラウドツール導入サポート」の利用が◎

削減策(3)業務のアウトソーシング

【削減可能なコスト】 固定費(人件費)など
外部のプロに委託することで、経理業務にかかる採用・育成・維持コストが削減できます。固定費(人件費)を変動費(外注費)に転嫁できるため、コストダウン効果が高いというメリットがあります。

削減策(4)テレワークの導入

【削減可能なコスト】 固定費(人件費、家賃、エネルギー費)、変動費(消耗品費)など
テレワークの導入により、時間外労働費や支給交通費を削減可能です。また、オフィスの光熱費やスペース削減も実現できます。

ステップ4:継続的なモニタリング

実施したコスト削減策が計画通りの効果を発揮しているかを確認するために、モニタリングが重要です。

思うようにコスト削減が進まなかったり、異常に増加したりしている場合には、早期に発見して対策を講じなくてはなりません。PDCAサイクルを通じて、継続的にコスト管理を改善し、企業の財務健全性を維持しましょう。

定期的なレポート作成

予算対実績の比較やコストの推移をレポートにまとめ、上司や関係者に共有して改善策の効果を確認します。立場の異なる複数人で共有することが、異常の早期発見に役立ちます。

KPI(Key Performance Indicator)の設定と追跡

重要業績評価指標(KPI)を設定し、定期的にその達成状況を確認しましょう。具体的な数値目標があることで、取り組みの成果や過不足が明確になります。

フィードバックの収集

従業員や関係者にアンケートやヒアリングを実施して、現場の意見を聞くことも大切です。多くの声を集めて実施策の効果を把握し、さらに改善の余地がある部分を特定します。

定期的なレビュー会議

コスト削減の進捗状況を共有し改善策を検討する会議を、定期的に開催します。問題点や改善策を議論し、次のステップを決定します。

賢い投資で事業を強化

コスト管理は必要です。しかしながら、コスト削減ばかりに注力すると、事業の成長が停滞するリスクがあります。適切なIT投資やマーケティング施策を講じることで、競争力を維持しながら経営の安定化を図りましょう。

また、コスト削減と投資のバランスを取ることは、持続可能な企業経営において不可欠です。削減したコストの一部を、将来の成長につながる分野へ戦略的に再投資することで、企業の競争力は高まります。特に、業務効率化につながるデジタル技術への投資は、長期的に見て大きなコスト削減効果をもたらすことが多いでしょう。

まとめ

効果的なコスト管理を行うには、単なる経費削減ではなく、事業の成長と両立できる戦略的なアプローチが求められます。特に、デジタルツールの活用やアウトソーシングの導入は、コスト削減と業務効率化を同時に実現できる有効な手段です。

弊社では、経理業務のアウトソーシングを通じて、貴社のコスト削減と業務効率化をサポートいたします。

経理のプロフェッショナルが、最適なソリューションをご提案し、貴社の経営課題解決に貢献します。

固定費の削減や業務効率化にお悩みの際は、ぜひ当社にご相談ください。
丁寧なヒアリングにより貴社の状況に合わせた最適なコスト管理戦略をご提案いたします。

無料相談やオンライン相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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この記事を担当した税理士
株式会社YMG コンサルティングラボ 部長代理 興梠 貴裕
保有資格弥生インストラクター資格 / 日商簿記3級
専門分野IT
経歴業務系システム業界に身を置いて12年目。様々な業種のお客様のシステム導入に関する多くの相談実績が有り 導入実績も多数。常にお客様目線で対応し、お客様の課題解決に全力で取り組む姿勢に定評有。
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