十日市場駅

初回無料相談

お問い合わせ

0120-692-916

受付・営業時間 8:30~17:30 (平日)

コラム

2025.05.15
「経理も総務も1人で担当」の限界?兼任スタッフの負担が会社にもたらすリスクとは

総務・経理を1人で担うスタッフの限界とは

東京商工会議所が2024年に実施した調査で、売上高1千万円以下の事業者のうち、9割以上が1人経理を行っていることが明らかになりました。また、8割近い事業者が、「経理専任のスタッフはいない」と回答しています。

1人のスタッフが経理だけでなく総務などの業務を兼任する体制には、次のような問題点があります。

日常業務が回らない

経理担当者は、日次業務のほか、月次の集計や年次の決算など多くの業務を抱えています。総務を兼任している場合には、さらに給与計算や備品管理、時には来客対応も行う必要があるでしょう。

そのため、優先的に行うべき経理業務が後回しとなる場合があります。果たすべき役割が多く、本来の業務に集中することができません。

専門性を身につける余裕がない

経理業務を行うためには、簿記などの専門的な知識が必要です。また、税務処理や法改正への対応など、担当者には常に知識をアップデートすることが求められています。

しかし、周囲に質問や相談ができない1人経理では、担当者が不安を抱えたまま「なんとなく」で自己流の処理を行ってしまう場合もあるでしょう。このことが、ヒューマンエラーの多発につながります。

精神的負担が大きくモチベーション低下

経理は、「ミスが許されない」というプレッシャーがかかる重要な業務です。しかし、成果が数字に表れにくいことから、コア業務と比べて評価されづらい傾向があります。社内に相談できる相手がいない経理担当者が、孤独感や不満を募らせてしまう場合もあるでしょう。

経理担当者の負担については下記のコラムでも詳しく述べています。
経理はかんたん?経理業務に必要なスキルとは

「なんとか回っている」の裏にある経営リスクとは

現状ではたとえ業務が回っているように見えたとしても、1人経理の業務量の多さや精神的負担の大きさは軽視できるものではありません。このような状況を放置することで、やがて取り返しのつかない問題に発展する可能性があります。

業務属人化による生産性低下リスク

1人の担当者が経理を担っている中小企業では、業務の属人化が進んでいます。担当者にしか分からない処理が増加するため、経理担当者の対応を待つ必要があるため、時間的なロスが生まれ、生産性の低下を招きます。

また、経営者や営業担当者がリアルタイムで財務状況を把握できず、スムーズな意思決定が難しくなるでしょう。

ミスが企業リスクに直結する

経理業務を手作業で行っている場合、人的ミスは避けられません。特に1人経理では、ダブルチェック体制がないため、ミスに気づきにくいのが実情です。

たとえば、請求書の送付漏れや振り込みミスなどは、取引先とのトラブルに発展し、企業の信用を損なうおそれがあります。また、会計処理に誤りがあると、税務調査やペナルティ課税を受ける可能性が高まります。こうしたミスが見逃されることは、企業の信頼や財務に直結する重大なリスクにつながるのです。

離職リスクとブラックボックス化

経理・総務の兼務によって大きな負担がかかる状態が続くと、担当者がストレス過多で辞めてしまう可能性が高まります。1人経理の企業では、担当者が突然退職することは大きな脅威です。属人化した業務がブラックボックス化している場合、担当者不在で完全にストップしてしまい、倒産の危機に陥ることもあるでしょう。

内部不正リスクが高まる

不正行為は、「機会」「動機」「正当化」の3つの要素がそろったときに発生すると言われています。1人経理は監視の目が行き届かないため、不正の「機会」が生まれやすい状況です。さらに、仕事のプレッシャーやストレスが「動機」となり、自己防衛的に「正当化」が働く可能性もあります。

これらのことから、1人経理は内部不正のリスクが高いといえるでしょう。

解決策は「外部の力を借りること」

経理・総務の兼任による担当者の業務過多を放置すれば、経営リスクが高くなります。しかし、リソースが限られている中小企業では、担当者の増員は容易ではありません。

そこで注目すべき手段が、現場と経営を変える「経理アウトソーシング」と「DXの導入」です。

経理業務をプロに任せてミスと負担を軽減

1人経理の経営リスクを軽減するためには、経理アウトソーシングの導入が有効です。必要に応じて経理業務の一部を外部のプロに任せることで、担当者の負担が減らせるだけでなく、ヒューマンエラーの削減効果もあるでしょう。

どのような業務にアウトソーシングを活用できるのか、代表的な3つの方法と具体的な効果を紹介します。

例1:仕訳・記帳業務をアウトソーシング

日常的に発生する仕訳・記帳業務をアウトソーシングすることで、処理スピードと記帳データの正確性が向上します。これにより、担当者は他の重要業務に集中できます。

例2:給与計算・年末調整をアウトソーシング

専門知識が必要な給与計算や年末調整をアウトソーシングすることで、ミス防止と制度変更への迅速対応が可能になります。また、機密情報の取扱リスクも軽減されます。

例3:決算・税務申告対応をアウトソーシング

決算期の業務過多を軽減しつつ、会計・税務の精度向上が図れます。これにより、信頼性と時間的余裕が生まれます。

DX導入で業務効率を飛躍的に向上させる

クラウド会計ソフトなどを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)の導入は、業務の自動化・効率化を推進し、働き方改革にも貢献します。

例1:取引データの自動取得

銀行・クレジットカード連携により、自動で仕訳・記帳が可能となり、ミスや工数を削減します。

例2:給与計算・経費精算のデジタル化

勤怠情報の自動集計やスマホでの経費申請などが可能になり、正確かつ迅速な処理が実現します。

例3:売掛金・買掛金管理のデジタル化

支払・回収の進捗を可視化でき、資金繰りの改善と信頼性の向上につながります。

労働環境が改善し企業成長につながる

経理業務のアウトソーシングとDX導入は、以下のように持続的な成長の基盤をつくります。

業務負担が大きく軽減する

ルーティン業務の自動化・外注化により、戦略業務に集中できます。

情報の一元管理とリアルタイム把握

クラウドでの情報共有により、経営判断のスピードが向上します。

コア業務に専念でき生産性向上

本来の業務に集中できる環境が整い、企業全体のパフォーマンスが向上します。

属人化解消で企業リスク低減

業務標準化が進み、担当者依存の体制から脱却できます。

業務効率化でトータルコスト減

人件費・変動費の最適化が進み、経営全体のコスト削減につながります。

経営者の決断が会社の未来を左右する

1人の担当者が、経理も総務も完璧にこなすことは容易ではありません。過剰な負担は、ミスの多発やストレスによる担当者の離職につながるだけでなく、会社の信頼を損なうリスクも高めます。経営と現場をつなぐ体制の整備は、今すぐに取りかかるべき重要な課題です。

DX導入やアウトソーシングの活用による業務効率化は、社員の負担を軽減し、モチベーションアップにも効果的です。経営者が「社員を守る選択」をすることこそが、持続的な企業成長を支える鍵となるでしょう。

まとめ

経理・総務の業務兼任による経営リスクを軽減し、業務効率化を図るためには、貴社の状況に応じたDXやアウトソーシングを導入することが大切です。

弊社では、丁寧なヒアリングを行い、貴社の状況を的確に把握した上で予算に合わせた最適なご提案をいたします。

無料相談やオンライン面談も承っておりますので、ぜひ一度お問い合わせください。

>>お問い合わせはこちら

この記事を担当した税理士
株式会社YMG コンサルティングラボ 部長代理 興梠 貴裕
保有資格弥生インストラクター資格 / 日商簿記3級
専門分野IT
経歴業務系システム業界に身を置いて12年目。様々な業種のお客様のシステム導入に関する多くの相談実績が有り 導入実績も多数。常にお客様目線で対応し、お客様の課題解決に全力で取り組む姿勢に定評有。
専門家紹介はこちら

0120-692-916

受付時間:8:30〜17:30(平日)

経理サポートメニューsupport menu
弊社サービスのご利用の流れ

最新コラムcolumn

経理・労務で経営者へ
バックオフィス業務の改善に役立つノウハウ情報をお伝えします!

もっと見る
PAGETOP