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コラム

2023.02.16
自宅で完結。e-tax(電子申告)で確定申告するためのやり方や必要書類を解説

確定申告といえば、税務署から用紙を取り寄せて必要事項を書き込み、添付資料と共に税務署まで提出しに行くという方法が一般的でした。しかし、e-Taxを使えば、インターネット上で申告から納税まで行えます。自宅で確定申告が完結するため、時間をかけて税務署に足を運ぶ必要はありません。この記事では、e-Taxで確定申告する場合の方法や手順、メリットなどを詳しく解説します。

e-Taxとは何?どんなことができるのか

e-Tax(イータックス)は、国税庁管轄の「国税電子申告・納税システム」です。税の申告や納付をインターネット上で行うために、2004年(平成16年度)に運用が開始されました。2022年(令和4年)からはPDF形式で提出できる関連書類の範囲拡大などが行われ、利便性がさらに向上しています。

e-Taxで行える3種類の手続きについて、紹介しましょう。

確定申告

e-Taxの代表的な機能は、確定申告が行えることでしょう。手続き方法は後述しますが、申告書の作成から送信までインターネット上で完結させることができます。

納税

e-Taxでは、申告所得税のほか相続税や贈与税など、全税目の納税も可能です。

電子納税

インターネットを通じて税金を納付する方法で、自宅にいながら手続きが完了します。

ダイレクト納付
税務署に利用届を提出した預貯金口座から、直接納付する方法です。事前手続きが必要ですが、届出が済めば簡単なクリック操作で即時、または期日指定で納付できます。

インターネットバンキング納付
インターネット決済サービスの「ペイジー(Pay-easy)」を利用した納付方法です。予め利用する金融機関でインターネットバンキングの利用登録をする「登録方式」と、その都度ATM等で情報を入力して納付手続を行う「入力方式」が選べます。

その他の納税方法

クレジットカード納付
国税クレジットカード支払いサイトを通じて、手持ちのクレジットカード決済を利用する方法です。ただし、納税額に応じて決済手数料がかかる点に注意しましょう。

スマホアプリ納付
スマホアプリ決済(Pay払い)で支払うことも可能です。納付金額は原則30万円以下ですが、それぞれの利用環境や設定に応じて異なります。

コンビニ納付
e-Taxでの申告情報をもとにQRコードを作成、出力してコンビニエンスストアに持参して支払う方法です。e-Taxに金融機関やクレジットカード情報を入力する必要がありません。

e-Taxでの納税は時間や場所を選ばずにできますが、領収書が発行されない点に注意しましょう。

青色申告の承認申請・法定調書などの提出

青色申告の承認申請、納税地の異動届及び納税証明書の交付請求、法定調書の提出など、様々な申請や届出にも利用できます。

e-taxで確定申告をするメリットとは?

国税庁の発表によるとe-Taxを利用した所得税申告(確定申告)件数は年々増加しており、2021年度(令和3年度)の利用件数は全体の約60%に相当する約1,530万件とのことです。また、国税庁では、「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会」を目指し、e-Taxの積極的な利用を推奨しています。

ここからは、e-Taxで確定申告することで得られるメリットについて、説明しましょう。

交通費や郵送費の削減になる

e-Taxは、インターネット環境が整っている場所ならどこからでも利用できます。税務署に書類を持参したり、郵送したりする必要がないため、交通費や郵送費がかかりません。

時間を気にせず確定申告ができる

e-Taxの利用可能時間は下記の通りで、確定申告期間内は曜日を問わず24時間利用できます。

  曜日 利用可能時間帯
確定申告期間 全日
※土日祝日を含む 24時間
※メンテナンス時間を除く
通常期 火~金曜日
※休祝日、12月29日~1月3日を除く 24時間
※休祝日の翌日は、朝8時30分~
月・土・日曜日、休祝日
※メンテナンス日を除く 8時30分~24時

他の方法よりも申告期間が長い

通常、確定申告の期間は2月16日から3月15日までの1ヶ月間です。しかし、e-Taxで確定申告する場合は1月初旬から申告書類を送信できます。つまり、通常より約1ヶ月早く済ませることもできるというわけです。

期限は延長できないため、3月15日23時59分までに送信を完了させておきましょう。

還付金を早く受け取れる

1年間に納めるべき税金よりも納税額が多かった場合、確定申告後に差額を還付金として受け取れます。

通常の確定申告では、還付金を受け取るまでの期間は書面を提出してから約1~1ヶ月後です。しかし、e-Taxを利用した場合は、3週間程度で受け取ることができます。早めに申告を済ませておけば、年度内に還付金を受け取ることもできるというわけです。

提出書類の省略ができる

確定申告には多くの添付書類がつきものですが、e-Taxでは必要な記載内容を入力することで書類の提出を省略できます。

対象となる主な書類は下記の通りです。

【省略できる主な書類】
・給与所得、退職所得、公的年金等の源泉徴収票
・医療費通知(医療費のお知らせ)
・社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、寄付金控除などの控除証明書
・生命保険料控除、地震保険料控除などの控除証明書
・住宅借入金等特別控除、特定増改築等住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
・オープン型証券投資信託の分配金支払通知書、配当支払通知書、上場株式配当等の支払通知書

なお、入力内容を確認するために、税務署等から該当書類の提出を求められることがあります。原則、5年間は調査が入る可能性があるため、必要書類はしっかりと保管しておきましょう。

控除額が10万円多い

不動産所得、事業所得、山林所得があり青色申告の承認を得ている青色申告者が、「青色申告特別控除」の適用要件を満たすと所得金額から55万円の控除を受けられます。

e-Taxを利用して確定申告を行うと、この「青色申告特別控除」の控除額が65万円になることをご存じでしょうか。65万円控除を受けるための要件は、下記の通りです。

(1) 不動産所得、または事業所得を生ずべき事業を営んでいること
(2) これらの所得にかかる取引を正規の簿記の原則により記帳していること
(3) この記帳に基づいて作成した貸借対照表および損益計算書を作成し、提出すること
(4) 上記3点を満たした上で、e-Taxを利用して確定申告を行うこと

ただし、税務署に提出する決算書類を作成するためには手間がかかります。専門知識も必要となるため、税理士などの専門家に相談すると安心ですね。

e-Taxで確定申告するために必要な準備

ここからは、実際にe-Taxで確定申告をするための手順についてお話しします。まずは、初めて利用する際に必要な準備について解説していきましょう。

マイナンバーカード、ID・パスワードの取得

e-Taxは、「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の2つの方法で利用できます。

マイナンバーカード方式

「マイナンバーカード方式」はマイナンバーカードを読み取ってe-Taxにログインする方法で、必要なものは次の通りです。

・マイナンバーカード
・ICカードリライター、またはICカードの読み取りに適したスマートフォン

マイナンバーカードを取得していない場合は、下記の手順で取得申請ができます。
(1) オンラインで申請
PCやスマートフォンでオンライン申請サイト(https://net.kojinbango-card.go.jp/SS_SERVICE_OUT/FA01S001Action.do)にアクセスし、「申請書ID(半角数字23桁)」と「氏名」「メールアドレス」を登録します。次に、登録したメールアドレス宛に通知されるWebサイトで「顔写真」「生年月日」などの必要事項を入力します。

交付申請書のQRコードよりアクセスした場合は、申請書IDの入力が省略されます。また、スマートフォンを使ってアクセスしている場合は、操作中に顔写真を撮影することも可能です。

(2) 証明写真機で申請
「マイナンバーカード撮影・申請」に対応している証明写真機では、証明写真の撮影から交付申請まで行えます。交付申請書に印字されているQRコードをバーコードリーダーにかざし、指示に従って操作しましょう。証明写真機によって、証明写真の撮影料金や操作手順が異なる点に注意が必要です。

(3) 郵送で申請
市区町村から送付されている「個人番号カード交付申請書」に必要事項を記載し、顔写真を貼り付けて送信用封筒に入れて投函します。

市区町村から送付された個人番号カード交付申請書が手元にない場合は、交付申請書等ダウンロードページから入手可能です。

いずれの方法で申請した場合も、市区町村から「交付通知書」が届きます。交付通知書で指定された市区町村役所の窓口まで、本人確認書類等を持参して受け取りに行きましょう。交付通知書の発行は、申請から約1ヶ月後になります。

ID・パスワード方式

「ID・パスワード方式」は、予め取得したID・パスワードを使ってe-Taxにログインする方法です。ID・パスワードは、税務署窓口やオンラインで申請できます。ただし、国税庁ではマイナンバーカードやICカードリライターが普及するまでの暫定的な対応と位置づけているため、マイナンバーカードを取得しておくほうが安心です。

e-Taxソフトを利用する場合に必要な準備

「e-Taxソフト」では、確定申告書、青色申告決算書、終始内訳書、勘定科目内訳明細書などを指定様式に従って作成、送信することができます。e-Taxソフトは「e-Taxソフトのダウンロードコーナー(https://www.e-tax.nta.go.jp/download/e-taxSoftDownLoad.htm)」より入手可能です。

【推奨環境】
・OS:Microsoft Windows10、11
・ブラウザ:Microsoft Edge(Chromium)、Google Chrome
・PDF閲覧用:Adobe Acrobat Reader DC
※Mac OSを利用の方は、e-Taxソフトを利用できません

e-Taxソフトのインストールと併せて、「ルート証明書等のインストール」「信頼済みサイト及びポップアップブロックの許可サイトへの登録」、バージョンアップや追加インストールが必要な場合があります。時間の余裕がある時にダウンロードとインストールを済ませておくと安心です。

マイナポータルとの連携に必要な準備

「マイナポータル」と連携すると、医療費通知情報や生命保険等の控除証明書、ふるさと納税寄付金控除証明書などを電子データで取得し、申告書に自動入力できます。

マイナポータルを利用するためには、ICカード読み取りに適したスマートフォンが必要です。PCでマイナポータルサイト(https://myna.go.jp/)にログインする際も、スマートフォンでマイナンバーカードを読み取るためアプリの準備をしておきましょう。

委任関係の登録

2019年(平成31年)1月より、個人納税者と税理士の委任関係についてe-Tax上で登録できるようになりました。登録をしておくとメッセージや通知の共有が可能となります。必要な方は、確認しておくと良いでしょう。

e-Taxで確定申告する3つの方法

e-Taxで確定申告する方法については、以下の3パターンとなります。

① e-Taxソフトを使って申告する

e-Taxソフトを利用して確定申告を行う方法です。前述した方法で、事前にソフトの準備をしておきましょう。

申告書類と同じ様式で入力でき、必要な計算は自動で行われます。操作方法に癖がありますが、申告書の作成から送信、納税まで一貫して行える点が強みです。

② 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用して申告する

国税庁公式サイトの「確定申告書等作成コーナー(https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl)」で申告書を作成することもできます。PCからもスマートフォンからも利用可能ですが、マイナポータルを経由する必要があるため事前準備しておきましょう。

マイナポータルとの連携では必要な情報を選択でき、各控除証明書等のデータが自動入力されます。作成完了後は、そのままe-Taxで送信できます。

③ 市販の会計ソフトを利用して申告する

確定申告に市販の会計ソフトを使う方法もあります。市販の会計ソフトは操作方法がわかりやすく簡単に必要書類を作成できるものが多く、日常的な収支管理から確定申告までサポートしてくれます。購入費用、あるいは有料プラン料金などの出費は必要ですが、状況に応じて利用するのも良いでしょう。

まとめ

以上、e-Taxを利用した確定申告について解説しました。これまでe-Taxを利用していなかった方にとっては、準備が面倒だと感じるかもしれません。しかし、自宅からインターネット上で完結する利便性は大きなメリットではないでしょうか。また、関係書類を電子帳票で受け取ることでペーパーレス化もでき、時間や手間、スペースまでも削減できます。一度検討してみてはいかがでしょうか。

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