2024.10.28
中小企業こそ経理をアウトソーシングすべき5つの理由
中小企業がアウトソーシングを利用するとメリットが大きい 大企業と比べ組織が柔軟な中小企業では、意思決定のプロセスが短いため、新しいアイデアや改善策を迅速に実施できます。当然、その効果も早く感じること…
帳簿の記帳は、税務申告の基礎となるだけでなく、会社の業績を知るための重要な業務です。 記帳作業は、会社の経理担当の方がおこなうケースが多いですが、中小企業では資金的な理由などで、経理などの間接部門に多くの人員を割けないケースもあるでしょう。このような場合には、外部へ記帳代行をお願いしたり人員を派遣してもらったりする選択肢もあります。 このコラムでは、記帳作業について「自計化」「代行」「派遣」のどれが効率的か、それぞれのメリットとデメリットをご説明します。そしてそれぞれが、どのようなケースでおすすめかをご紹介します。
記帳作業は、会計ソフトに仕訳を入力することがメインの仕事ですが、その前に根拠資料である領収証や請求書などの書類をまとめて整理する仕事も含まれます。
「自計化」とは、記帳作業をすべて社内でおこなうことをいいます。一方で「記帳代行」は、会計事務所を始めとした外部の専門機関に委託して、記帳作業を代行してもらい、「派遣」は、記帳業務をするために外部から人員を派遣してもらいます。自計化以外は、記帳作業のすべてを委託することも可能ですし、作業の一部だけをお願いするといった利用の仕方も可能です。
自計化の主なメリットとデメリットは以下のとおりです。
・帳簿の数字がタイムリーに把握できる
・自社で経理体制が構築でき、ノウハウが蓄積できる
・銀行などの外部の方に、帳簿の数字について説明がしやすくなる
・自社で経理体制を構築しなくてはならないため、雇用、教育のコストがかかる
・経理体制の状態によっては、正確性に不安が残る
自計化の主なメリットは、数字がタイムリーに把握できることです。会社を経営するにあたって、自社の業績などの状況をタイムリーに把握できれば経営判断や意思決定を早められます。会社が大きく成長するためには、自社で経理体制を構築して自計化を目指すことが必要です。 自社で経理体制を構築できれば数字の把握だけでなく、営業活動にあたるさまざまな事象でスピーディーな対応が可能になります。銀行などの外部への説明も自社でおこないやすくなるでしょう。 ただし、経理体制を構築するには人員を雇用したり教育したりする必要があり、コストや手間がかかります。自計化は、ここでコストをかけても、今後会社をさらに大きく成長させたい場合におすすめです。
記帳代行の主なメリットとデメリットは以下のとおりです。
・自社で記帳作業のための人員を雇用しなくて済むため、コスト削減になる
・自社の人員をコア業務に集中できる
・外部に丸投げすると、自社内にノウハウが残りにくい
・タイムリーに数字が把握できない
・急な依頼に対応できない場合がある
・依頼する量によってはコストがかさむ
記帳代行の主なメリットは、手間のかかる記帳作業を外部に委託すれば、自社内の人員を営業などのコア業務に集中できることです。 記帳作業は煩雑で手間がかかる上に、専門的な知識も必要です。自社で雇用、教育するよりも外部に委託すれば、コストが削減できて正確な結果も得られるケースが多くあります。人員を雇用する資金を確保しにくい中小、零細企業におすすめです。
しかし外部に委託すると自社内にノウハウが残りにくくなります。何かあった場合に、都度委託先に確認しなければならず、スピーディーな対応がしにくくなるでしょう。 また、試算表などの数字が出てくるのが早くても一か月後になることが多く、経営判断が遅れてしまう可能性があります。 また、記帳代行はボリュームによって料金が増える体系になっているケースがほとんどです。規模が大きくなったり、取引のボリュームが増えたりすると、自社で雇用するよりもコストがかさむ可能性があります。一般的には、規模が大きくなるとスピーディーな経営判断を必要とする状況も多くなるため、このような場合には自計化も視野に入れるとよいでしょう。
派遣の主なメリットとデメリットは以下のとおりです。
・自社で記帳作業のための人員を雇用しなくて済むため、コスト削減になる
・自社の人員をコア業務に集中できる
・自社で作業をしてもらうため、作業内容がリアルタイムで確認できる
・自社内にノウハウが残りにくい
・依頼する量によってはコストがかさむ
派遣の主なメリットは、記帳代行と同様に、手間のかかる記帳作業を外部に委託すれば、自社内の人員を営業などのコア業務に集中できることです。記帳代行と大きく異なるのは、記帳作業を自社内で実施してもらえる点です。これにより、業務内容が見えやすくなりますし、直接コミュニケーションもとれます。記帳代行よりは、より業務を間近に見て、数字の結果も早く得られるでしょう。自社の監視下で作業をしてもらいたい場合におすすめです。 ただし派遣といっても「外部の方にお願いする」ということは記帳代行と同様です。このため、記帳代行と同様に、ノウハウが残りにくい、業務量によってはコストがかさむといったデメリットがあります。規模や取引量が多くなった場合は自計化も視野に入れるとよいでしょう。
「自計化」「代行」「派遣」でそれぞれメリット、デメリットがあります。どれが効率的かは、自社の置かれている状況や、会社を今後どうしたいか、という計画にもよるでしょう。
それぞれの特徴を比較してみました。
以上、記帳作業を「自計化」「代行」「派遣」それぞれでおこなう場合のメリット、デメリットをご紹介しました。どれが効率的かは会社の状況によるため、それぞれの特徴を把握して検討しましょう。
また、もし外部に依頼する際にも、丸投げして委託先の言いなりになるのではなく、委託先がおこなってくれる業務の内容をしっかりと把握し、自社が主導権をもって業務効率をあげられるように意識するとよいでしょう。 「自計化」「代行」「派遣」を、状況に合わせてうまく自社に取り入れ、効率化を図る手段としてみてください。
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