2024.11.21
経営者の経理兼務はコスト削減になるのか?見落としてはならない「社長の価値」
経営者が兼務する経理業務とは 少子化の進行によって、わが国の生産年齢人口(15~64歳)は減少を続けています。それを補っていた高齢者の就業者数も近年では減少に転じていることから、人材不足の問題はより…
経理業務は請求書、領収書を始めとして紙の量がとにかく多く、保管場所に苦労したり、古い資料などを探すのに苦労したりしたことはありませんか?また事務作業なのでテレワークでも業務が滞らなさそうに見えますが、やってみると紙面を見なければならず結局出勤しなくてはならないことも多いのではないでしょうか。
コロナ禍でテレワークが普及し、さまざまな分野でデジタル化が進んでいます。 経理関係では、2022年1月より改正された電子帳簿保存法が施行されており、今こそ経理業務をデジタル化しませんか。デジタル化には業務効率化を始めとしたメリットがたくさんあります。この記事では経理業務のデジタル化のメリット、具体的な対応策、そして導入ツールをご紹介します。
デジタル化とは、デジタル技術を活用して業務内容などを変革することです。経理業務のデジタル化は、具体的には会計の記帳、請求書発行、給与計算などの経理全般の業務にデジタル技術を導入し、紙の保存をなくすことです。具体的な導入ツールは後述します。
経理業務がデジタル化できていないと、以下のような問題点がおきます。
注文書、納品書、請求書、領収書、会計伝票など経理業務に関する書類は多くありますが、デジタル化できていないとすべてを紙で保管しなければなりません。特に経理関係は法的に何年も保管義務がある帳票が多いので、かなりのスペースを要し保管場所に困ることが多く、印刷コストも多くかかります。
紙面での保管だと、きちんと整理されていないと検索したい時に探すのが大変な上に、倉庫に保管されていると取りにいくのも時間と手間がかかります。最悪なケースだと見つからないといった事態に陥ります。
書類が紙面で残る場合、承認が必要な際には承認の印も紙に残さなくてはならなくなります。承認印をもらうために、その間の待ち時間が発生するだけでなく、紙で印刷し物理的に持参する手間がかかり、業務が停滞する原因になってしまいます。
紙で残す業務は属人化しやすくなります。なぜなら書類を担当者のやり方で保管したりチェックしたりしがちだからです。中小企業ではマニュアルの作成が追い付かないことも多いでしょう。業務が属人化すると、担当者がいないと業務が回らなくなったり異動した場合などの引き継ぎも大変になったりします。
もし経理業務をデジタル化したらどのようなメリットがあるでしょうか。
メリットは以下のとおりです。
ペーパーレス化により印刷コストを大幅に削減できます。また保管場所に困ることも減るでしょう。もし倉庫などを借りていた場合はそのコストを浮かせます。
デジタル化した情報は社内で共有しやすくなります。共有できると誰でもアクセスができるので業務の効率化が図れるでしょう。承認もスムーズになります。またデジタル化すれば検索がしやすくなり、探した書類がすぐに見つかります。
手書きでの業務は、特に数字に関する部分は転記時や計算時などのミスのもとです。デジタル化でなるべく人手が関わる部分を減らし、なるべくシステムで自動で計算する仕組みを導入できれば、ミスの削減につながります。 また情報を自動で取り込み、今まで手作業でおこなっていた部分を自動化できるようにすれば、入力の作業が大幅に削減されるので、他のコア業務に注力が可能です。例えば銀行の入出金データや販売システムなどの他のシステムから自動で読み込みをして仕訳データを作成することなどが考えられます。
デジタル化したデータは、メール添付などで紙よりもはるかに外部に提供しやすくなります。またクラウド化されたシステムで共有できれば、外部の人もアクセスキーさえあればアクセスが可能です。このためデジタルツールを利用して経理業務をアウトソーシングしやすくなります。
ではデジタル化に向けて具体的に何をすればよいでしょうか。対応策をご紹介します。
経理業務といっても、請求、入出金、経費精算、給与計算、会計記帳などさまざまな業務があります。経理業務には紙が多いと感じているかもしれませんが、手書きだけで対応している業務は意外と少ないのではないでしょうか。少なくともエクセルで作成していたり、インストール型の給与ソフト、会計ソフトを導入していたりしていることが多いです。 まずは紙でしか残していないけれども、業務遂行に必要な書類をPDF化などして保存し、できれば共有できるようにしましょう。
改正電子帳簿保存法の施行で、電子データで受け取った取引データは電子データのまま保存しなければならなくなります。なるべく電子データで受け取る、こちらも電子データで発行するとさらにデジタル化が進むでしょう。 また電子帳簿保存法により、その他の帳簿書類や紙で受領した請求書などの書類も電子での保存がしやすくなっています。以前は電子だけで保存するためにはさまざまな対応が必要でしたが、事務手続き面が簡素化されました。システムの導入などの事前準備は必要ですが、経理関係の書類が電子化されればかなりのペーパーレス化を図れるでしょう。
承認印がもらえないために業務が滞ってしまうのは困りますよね。緊急時などで出社できない場合などは特に影響が大きくなりがちです。 もし電子承認のシステムを導入できれば、出社できずともどこからでもアクセスして承認が可能です。緊急時でなくても、時間があるときにリアルタイムで確認できるので業務効率化が図れます。
デジタル化したデータを共有できる仕組みにすれば、誰でもどこからでもアクセスできるので業務効率化が図れる上に緊急時でも業務が滞らずに済みます。 社内ネットワークでの共有、そして社外の人でもアクセスキーがあればアクセス可能なクラウドシステムの導入が考えられます。
デジタル化導入のツールにはさまざまなものがあります。どの業務をデジタル化したいかにより異なりますので、まずは対象業務を決定してから検討しましょう。
PDFなどでデジタル化したデータを保存、整理するツールがあり、代表的なものに「DocuWorks(ドキュワークス)」があります。 データ化すれば紙を処分でき、また共有もできるので、ペーパーレス化と業務効率化につながります。
紙での精算をやめ、かつ電子承認の制度を取り入れた経費精算システムがあります。代表的なものに「楽楽精算」があります。 経費精算では領収書などの紙がかさばりやすいところ、それがペーパーレス化できます。また電子承認により精算が早くなり業務が滞らずに済みます。
帳簿がクラウド上にあるので、アクセス権限さえあればどこからでも誰でもアクセスができ、情報の共有がリアルタイムにできます。クラウドにデータがあるので、パソコンに問題があってもデータが消えないので安心です。
また銀行の入出金データやクレジットカードのデータなどからの自動読み込みに対応しているので、入力時間が削減できます。 また電子帳簿保存法にも対応し、ペーパーレス化も図れます。証憑がデータ保存可能になり、さらに仕訳と紐づけておけるので検索もしやすくなります。
このようなクラウド会計のシステムは最近さまざまな種類が出ており、マネーフォワードクラウド、freee会計や弥生会計オンラインなどがあります。 マネーフォワードクラウドなどは会計記帳だけでなく、給与計算、請求管理、経費精算のクラウドシステムも提供しており、それぞれ連携しているので経理業務全体の効率化も可能です。
最後に会計事務所向けのツールをご紹介します。 エクセライク会計は「会計事務所のための」クラウド会計で、法人、個人含めた事業主が利用する他の会計システムとは少し異なります。クラウド会計システムのメリットは他のクラウドシステムと同じですが、エクセルのような画面と操作性で仕訳計上までできる特徴のあるシステムです。また、領収書をスキャンすれば自動で仕訳が計上されます。 その操作性で自動読み込みから仕訳計上までの格段の速さが売りです。さまざまな他会計ソフトとも連携しており仕訳ツールとしても利用できます。
以上、経理業務のデジタル化のメリット、具体的な対応策と導入ツールをご紹介しました。コロナ禍でのテレワークの普及や改正電子帳簿保存法が施行された今こそ、経理業務のデジタル化を見直すよいきっかけではないでしょうか。導入コストが気になるところですが、デジタル化は業務効率化を始めとして将来にわたりさまざまなメリットをもたらします。長い目でみて検討していきましょう。
経理体制の
ヒアリング(無料)
貴社の課題解決の
ためのご提案
ご契約
貴社の業務フローの
改善サポートの開始
経理代行業務の
開始