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コラム

2025.08.04
経理アウトソーシング7つの効能と依存リスク対策

リソース不足を補い経理業務を効率化する手段として、経理アウトソーシングは効果的なものの1つです。特に、経営者による経理兼務や、複数業務を兼任する1人経理を置く中小企業は、経理アウトソーシングを積極的に利用すべきだといえます。

本コラムでは、中小企業が経理アウトソーシングを活用することで得られる7つの効果と、依存によるデメリットを克服する方法について、くわしく解説します。

≪目次≫

中小企業が経理アウトソーシングを選ぶ7つの理由

中小企業では、バックオフィス業務全般を担当する「1人経理」や経営者の経理兼務が一般的です。しかし、この体制には、経理業務属人化による業務フローのブラックボックス化、不正・ミスの発生などのリスクがあります。また、コア業務へのリソースの不足や、法改正への対応が難しいといった課題も見逃せません。

このような課題を解決し、効率的な経理業務を行うために有効なのが経理アウトソーシングです。経理業務を専門業者に委託することで、社内の経理業務の一部からプロセスの丸投げまで選べます。

ここでは、アウトソーシングを活用すべき理由について、7つの視点で紹介します。

理由1:専門家による経理品質の向上

経理は、会計や税務の知識が必要な専門性が高い業務です。経営者や他部門社員が経理を兼務する場合は、業務負担の大きさに加えて知識や技術不足によるミスや不適正な処理が懸念されます。一方、経理アウトソーシング業者は、最新の法人会計知識を持つ専門家です。専門家に業務委託することで兼任者の業務負担が軽減し、正確性や品質の向上も期待できます。

理由2:採用コストと教育期間の課題を解消

経理担当者を新規雇用する場合は、採用・教育にコストや時間がかかります。採用難でなかなか決まらないケースや、採用後に退職してしまうケースもあるでしょう。しかし、専門知識を持つ経理アウトソーシング業者は、直ちに即戦力となります。運用コストはかかりますが1人分の人件費よりは安く、社内で採用するよりも大幅なコスト減につながります。

理由3:属人化によるブラックボックス化を防止

1人経理体制の大きな問題は、業務が特定の担当者に依存する属人化が進むことです。そこでもし担当者の急な退職があれば、経理業務は完全に停止し、経営危機に陥るおそれがあります。経理アウトソーシング業者では、通常、複数人のチームで業務を担当しています。担当者の変更があっても業者側で引き継ぎが行われるため、自社の業務に影響が出ることはありません。

理由4:社内リソースの集中で本業を活性化

1人経理や経営者経理は、複数の業務を兼任しているため、コア業務に集中できない点が課題です。そのような状態が長く続けば、経営判断の遅れや生産性の低下など、企業活動に悪影響を及ぼします。しかし、煩雑な定型業務を経理アウトソーシングに任せれば、それぞれのコア業務に専念でき、企業の活性化や成長につながるでしょう。

理由5:コストの最適化と繁閑対応への柔軟性

経理には、繁忙期と閑散期があります。繁忙期に合わせて採用すると閑散期には人が余り、閑散期に合わせて採用すれば繁忙期に対応しきれません。経理アウトソーシングならば、繁閑差に応じて依頼範囲を調整でき、人的リソースやコストを最適化できます。

理由6:法改正や会計基準変更への対応

経理業務の担当者には、税制改正や会計基準の変更への対応が求められます。これには、独学での知識の習得や継続的な情報収集が不可欠で、専門外の社員や多忙な経営者にとっては大きな負担です。外部業者は、経理の専門家として常に情報をアップデートしており、法令に則した適切な経理運営が行えます。

理由7:不正やミスを防ぐ業務の可視化

たった1人の担当者に依存する属人化は、他に業務内容を理解する人がいないためミスや不正を見逃しやすい危険な状況です。経理アウトソーシング業者に業務委託すれば、そのプロセスには外部の目が入ります。専門家視点のチェックを受けることができるため経理業務の透明性が増し、不正やミスも早期発見できるでしょう。

経理アウトソーシングの落とし穴と回避策

このように、経理アウトソーシングは、プロのノウハウを活用し、経理データの正確性や安全性を確保できる効果的な手段です。柔軟性も高く、自社の人員リソース、予算内で安定した運用が期待できます。

経理アウトソーシングを生かす具体的な事例については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

【15事例を検証】経理業務のアウトソーシングとクラウド型会計システム導入で解決できること

【15事例を検証】経理業務のアウトソーシングとクラウド型会計システム導入で解決できること

ただし、経理アウトソーシングにもデメリットやリスクがあります。これらは、次の方法で回避可能です。

クラウド型会計システムで経理アウトソーシングの弱点を補完

クラウド型会計システムとは、仕訳記帳や請求書管理といった経理業務を支援するクラウドツールです。システムやデータの保管はクラウドサーバー上で行うため、ネットワーク環境さえあれば、時間や場所を問わずにアクセスできます。

経理アウトソーシングの弱点を補完し、メリットを最大化するためには、クラウド型会計システムとの併用が欠かせません。

コスト削減と業務効率化の両立

クラウド型会計システムを導入すると、銀行口座・カードの取引データや、POSレジなどの売上データを自動取得可能です。これにより、手作業が原因の入力漏れや計算ミスなどが大幅に減少します。

また、記帳業務代行の対象が減るため、経理アウトソーシング業者に委託する作業量が少なくなる点もメリットです。件数ベースなどの料金体系によっては、月額費用を下げられます。

情報共有のタイムラグ解消

クラウドサーバー上に保管された財務データには、いつでもどこからでもアクセス可能です。社内の部門間やアウトソーシング業者とも、リアルタイムで情報共有できるため、業務遅延やタイムラグを防ぎ、業務の透明性も向上します。

また、情報共有がシステム上で完結するため、アウトソーシング業者との書類受け渡しや郵送にかかるコミュニケーションコストも削減可能です。

データ保護とセキュリティ強化

クラウド型会計システムで扱うデータは、厳重なセキュリティ対策が施された複数のクラウドサーバーに保管されます。これによって受けられるメリットは、以下の通りです。

・万が一のデータ損失リスクを大幅に低減:自動保存されるため保存ミスが起こらず、PC故障の影響を受けません。

・企業の事業継続計画(BCP)対策に効果的:災害発生時でも、インターネット環境さえあればデータにアクセスできるため、会計業務の早期復旧も実現可能です。

・不正アクセスやサイバー攻撃からデータを保護:専門家によるセキュリティ対策が自動アップデートされるため、中小企業が個別対応するよりも高度な対策が行えます。

アウトソーシング依存による新たな課題と克服法

このように、経理アウトソーシングはクラウド会計システムの併用で、より効果が高まります。しかし、それでも解決できない課題は残るでしょう。こうした問題は、業務委託を長期間継続し依存度が高まることで、大きなリスクに発展するおそれがあります。

アウトソーシングに依存することで発生する課題と効果的な対処法は、以下の通りです。

自社にノウハウが蓄積されない

経理業務をアウトソーシング業者に丸投げしていると、自社に業務の知識やノウハウが蓄積できません。ただし、将来的に経理の内製化を目指している企業では、次のような対策を講じておくことをおすすめします。

ハイブリッド運用

経理業務のすべてを業者に委託するのではなく、一部を社内に残しましょう。こうしたハイブリッド運用によって、社内にも最低限のノウハウが蓄積されます。

明文化・マニュアル化

業務フローをマニュアル化して業者と社内で共有すると、知識やノウハウの蓄積だけでなく、進捗状況の把握にも役立ちます。マニュアルは適時内容を更新し、最新の状態を保つことが重要です。

フィードバック活用

経理業務を委託しているアウトソーシング業者から、定期的にフィードバックを受けることも効果的です。節税対策や事業計画の立案に貢献するほか、内製化の際には社内教育や業務フロー構築にフィードバックを活用できます。

柔軟な対応が難しい

アウトソーシングでは、契約時に対応可能な業務範囲などを定めることが一般的です。そのため、契約範囲外の業務や突発的な作業が発生しても、即時対応できない可能性があります。この問題を解決するためには、次に挙げる対策が有効です。

ルールの明文化

事前に緊急時の対応ルールや連絡体制を確認し、明文化しておきます。アウトソーシング業者だけではなく、自社全体への周知も徹底することが重要です。

窓口担当者の設置

アウトソーシング業者とスムーズに連携するためには、社内に窓口担当者を置くと良いでしょう。ただし、中小企業では窓口業務も属人化しやすいため、担当者の不在に備えてルールをマニュアル化しておく必要があります。

定期的な見直し

契約内容や業務範囲は、定期的に見直すことも重要です。現状に合わせて契約内容を調整することで、イレギュラーとして扱われる対応を削減できます。

情報漏えいや不正利用の懸念

経理業務をアウトソーシングする場合は、機密性の高い情報を外部の業者に預けることになります。取り扱う情報には、企業の財務情報のほか、従業員の個人情報や取引先の情報なども含まれています。これらの情報漏えいや不正利用のリスクは無視できません。委託先の情報管理体制は必ず確認しておきましょう。

外部の認証取得状況を確認

PマークやISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)といった外部機関の認証取得状況は、委託先におけるセキュリティ体制の判断材料となります。

Pマークは、個人情報を適切に管理している事業者が取得できる日本の認証制度です。ISMSは、国際規格の情報セキュリティ認証制度として知られています。委託先の状況は、それぞれの認証取得事業者検索を利用することで確認可能です。

社内の情報管理体制を確認

委託先だけでなく、自社内の情報管理体制についても確認が必要です。機密情報へのアクセス制限やログ管理、社員への情報セキュリティ教育などが適切に行われていない場合は、内部不正による情報漏えい等のリスクが高まります。

実運用の質を確認

たとえ情報管理体制を整備しても、適切に運用されていなければリスクを回避することはできません。定期的な社内監査や教育、改善活動が行われていることを確認しましょう。

コストが想定以上にかかる

業務委託を続けるうちに、作業範囲の拡大やオプションの追加などによって、想定以上にコストが増加する可能性があります。しかし、経理業務を外部業者に丸投げしている企業では、リソースやノウハウが不足しているため、コストがかさんでも委託量を減らすことは難しいでしょう。料金に関して、以下のポイントへの注意が必要です。

料金体系の確認

経理アウトソーシングの料金体系は、業者や契約プランによって異なり、月額固定制や作業件数に応じた従量制が一般的です。オプションの組み合わせで割引率が変わる場合もあります。委託したい業務内容や作業量などに応じて複数業者から詳細な見積りを取り、自社のニーズに合った業者・プランを選ぶことが重要です。

導入コストとサポートコスト

電話やチャットによる相談は無料でも実働にはサポート費用が発生するケース、導入後のシステム調整に追加料金がかかるケースは少なくありません。運用コスト以外の費用も、事前に確認しておきましょう。

定期的な費用対効果を見直し

アウトソーシングは、人件費や時間の節約、経理データの精度向上といったプラスの効果をもたらします。直接的なコストだけではなく、定期的に費用対効果を確認し、契約内容を見直すことが重要です。長期契約の予定でも契約を一定期間で区切り、自社の状況に応じて契約内容を最適化することが、トータルでのコスト削減につながります。

まとめ

中小企業の経理業務は、専門性の不足や経理兼務による業務負担など、多くの問題を抱えています。経理アウトソーシングは、これらの問題を解消して業務効率化につなげる有効な手段です。

しかし、アウトソーシングへの過度な依存にもデメリットがあります。自社に合った運用体制を構築するためには、デメリットを回避するための適切な対策を講じることが重要です。

弊社では、貴社の状況に応じて、最適な経理アウトソーシングのプランをご提案いたします。

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この記事を担当した税理士
株式会社YMG コンサルティングラボ 部長代理 興梠 貴裕
保有資格弥生インストラクター資格 / 日商簿記3級
専門分野IT
経歴業務系システム業界に身を置いて12年目。様々な業種のお客様のシステム導入に関する多くの相談実績が有り 導入実績も多数。常にお客様目線で対応し、お客様の課題解決に全力で取り組む姿勢に定評有。
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