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コラム

2022.11.21
面倒な年末調整の対応方法を徹底解説

年末調整業務は、業務内容の煩雑さと業務量の多さで経理の負担を重くしています。
このコラムでは、面倒な年末調整を少しでも効率的におこなうための対応方法として、事前準備、システム化、電子化・ペーパーレス化、アウトソーシングの利用、の4点をご紹介します。早めに対応できるように、ぜひ今から内容を確認してみてください。

年末調整が面倒な理由

年末調整は、1月から12月の1年間の給与から源泉された従業員の所得税の金額と、年間の給与金額から計算した確定金額との差額を精算する手続きです。
年末調整をするためには、扶養控除申告書や保険料控除申告書などの書類と、添付すべき控除証明書などの書類を従業員から提出してもらい、計算をしたうえで、その後は保管する必要があります。年末調整業務が面倒である主な理由は、以下のとおりです。
(1)書類がなかなか従業員から回収できない。督促が手間。
(2)法律の改正が毎年あり、年末調整に関する制度理解が大変。
(3)書類がすべてそろっているかのチェックが大変。
(4)年末調整の計算自体も煩雑。
(5)従業員の書類が間違っていたときの訂正依頼が大変。
(6)従業員の数が多ければ多いほど作業ボリュームが増えて大変。

以下、面倒な年末調整を少しでも効率的におこなうための対応方法をみていきましょう。

事前準備、シミュレーションをする

年末調整を少しでも効率的におこなうためには、事前準備および作業のシミュレーションをあらかじめおこなうことが有効です。
年末調整は、業務量だけではなく「従業員から書類を提出してもらわねばならない」という、経理が自分たちだけで完結できない点がさらに負担を重くしています。
経理部門以外の従業員は、年末調整の仕組みや税法の知識に詳しくない方が多くいます。税法は毎年変わり、年末調整の書類はますます複雑化しています。正しく記載して、漏れなく提出してもらうためには、事前の説明、準備が大切です。

事前準備の作業としては、具体的には以下のような対応が考えられます。
・早い時期に経理スタッフの間で、年末調整業務のスケジュール感を共有する。
・年末調整業務は1年に1回であり業務内容を忘れてしまいがちなため、昨年の業務内容や反省点を思い出しておく。
・年末調整の今年からの変更点を、早めに把握し共有する。
・年末調整書類の書き方や必要書類について、従業員へ事前説明をしておく。
・年末調整の書類をいつ、どのように提出してもらうかシミュレーションしておく。
・年末調整の業務フローを棚卸する。効率が悪いところや、時間がかかるところを明確にする。
・改善したい業務について、何か対策がとれないかを検討する。例えば、無駄な作業があれば業務フローを見直す、人員が不足しているなら派遣の利用やアウトソーシングの利用を検討する、システム化やペーパーレス化で効率化が図れる場合はコストと比較して検討する、などの対応が考えられる(この点については以下の項目で詳しく説明します)。

ポイントは、年末になる前に動き出すことです。特に従業員へ説明や書類の依頼は、なるべく早めにおこないましょう。早くに依頼すれば、早くに準備してもらえ、余裕をもって回収しチェックができます。 また、事前準備は簡単にできることもありますが、業務フローの見直しやシステム導入などは時間がかかることもあるでしょう。早めに検討することが大切です。

システム化の検討

年末調整の計算は煩雑です。手作業部分をシステム化すれば、時短かつ正確に処理できるでしょう。
システムを導入すると、以下のようなメリットがあります。
・年末調整の計算を自動でしてくれるため、手計算によるミスがなくなる
・前年との比較により、不足しているかもしれない書類や、間違えているかもしれない事項を洗い出せる

給与システムの中でも、付随する機能は導入するシステムによって異なります。自社が希望する機能が搭載されているか、導入前によく検討しましょう。

電子化・ペーパーレス化の検討

近年では、電子化・ペーパーレス化が推進されています。年末調整の電子化は、以下のような流れになります。
(1)従業員は、添付書類として提出が必要な控除証明書を、保険会社などから「データで」取得する。
(2)従業員は「データを」年末調整システムに取り込む。
(3)従業員は、扶養控除申告書、保険料控除申告書などの年末調整書類をシステム上で入力し、経理へ「データで」提出する。
(4)経理では受け取ったデータをもとにして、年末調整計算をシステム上で実施。従業員から提出してもらった書類はデータのまま保管。

電子化・ペーパーレス化には、以下のようなメリットがあります。

入力の手間を省き、正確性も高める

従業員が直接システムに入力してくれるため、手書きの書類を年末調整システムに入力する手間が省けます。また経理部門による入力時の間違いをなくせるでしょう。

書類集めの手間が省ける

年末調整業務は扶養控除申告書を始めとして、集める書類が多いです。従業員の方に用意してもらい回収するのは、手間がかかります。ペーパーレス化すれば、基本的にはシステム上で従業員の方に入力してもらうため、回収の手間が省け、未回収の方もすぐに分かるシステムが多いです。特に支店など物理的に距離が離れている場合には、省力化の効果が高くなるでしょう。

書類の保管スペースが減る

年末調整の書類は、紙面で回収したら、そのまま会社で保管しておかなければなりません。ペーパーレス化すれば、保管スペースが空き、また、システム上での保管になるため検索も楽になります。

個人情報の管理業務の負担が減る

年末調整の書類には、マイナンバーなどの個人情報が詰まっています。このため鍵がかかる場所に保管するなど、管理には気を使います。ペーパーレス化すればシステム上でセキュリティの対策が練られていますので、管理の負担が減るでしょう。
ただし、ペーパーレス化ができるシステムを導入する場合、一般的な給与計算システムよりもコストがかかる傾向にあります。システム導入は、従業員数が多くなればなるほど効果も高くなります。コストと導入メリットを比較して、検討しましょう。
ITツールの導入を検討される場合は、現在、IT導入補助金が充実しています。補助金が利用できるかどうか、検討してみましょう。
また、国税庁でも「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア(通称、年調ソフト)」の提供を開始しました。無償で使えるツールであり、年末調整の電子化に対応しています。年末調整の基本的な機能を備えており、コストを抑えたい会社に適しています。
ただし、従業員向けのシステムであり、従業員が控除証明書を電子で取得してシステムに取り込み、電子で年末調整書類を作成し提出するところまでが可能な機能です。 その後、経理で年末調整の計算をおこなうのは、年調ソフトではできません。データを、利用している給与システムに取り込んで計算をします。取り込めるかどうかは給与システムによりますので、事前に確認しましょう。 また、年調ソフトでは書類の提出状況の確認ができません。経理部門がおこなう部分までのサポートはなく、あくまで従業員が会社へ提出するツールです。

アウトソーシングの検討

アウトソーシングすれば、自社で面倒な業務から開放されます。アウトソーシングには、以下のようなメリットがあります。 ・繁忙期をなくせる 自社内の人員が通常の経理業務に集中でき、繁忙期をなくせます。 ・正確な処理が可能になる アウトソーシング先は専門性がある方が処理をするため、制度改正の多い年末調整業務を、正確に処理してくれます。 ただし、アウトソーシングにはデメリットもあります。主なデメリットは以下のとおりです。 ・コストがかかる コストはボリュームに比例するケースが多いため、人数が多い場合はコスト負担が大きくなる可能性があります。事前にコストを確認しておきましょう。 ・情報漏洩リスク 年末調整の書類は、特に個人情報が多く含まれています。万が一漏洩した場合は会社がダメージを受けますので、依頼先の管理体制を事前に確認しておきましょう。 ・ノウハウが残りにくい 自社内にノウハウが残りにくくなります。

まとめ

以上、面倒な年末調整の対応方法として、事前準備、システム化、電子化・ペーパーレス化、アウトソーシングの利用、の4点をご紹介しました。 少しでも効率的におこなうには、昨年と同じことをしていては改善しません。
そして、繰り返しますが、対応方法のなかには簡単にできることもある一方で、業務フローの見直しやシステム導入など、新しいことを始めるには時間がかかります。なるべく早めに、先を見据えて動き出すことが大切です。

私たち横浜・町田経理アウトソーシングオフィスは税理士法人YMG林会計のグループ会社であり、税務/経理の専門家である税理士とグループ提携しています。
年末調整への対応サポートも用意していますので疑問点・ご相談がございましたらお気軽にご連絡ください。

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