2026.09.11
「経費精算アプリ」を導入したけど混乱!紙とデジタルの併用ルールづくり 移行期に起こるトラブルと、運用定着のた…
こんにちは。 経費精算アプリを導入したにもかかわらず、「紙の領収書も提出するのか」「スマートフォンで撮影した後に原本を捨ててよいのか」「部署ごとに申請方法が違う」といった混乱が起きていないでしょうか…
こんにちは。
経費精算アプリを導入したにもかかわらず、「紙の領収書も提出するのか」「スマートフォンで撮影した後に原本を捨ててよいのか」「部署ごとに申請方法が違う」といった混乱が起きていないでしょうか。
経費精算アプリは、導入するだけで経費精算を効率化できるわけではありません。紙とデジタルを併用する移行期間では、領収書の保存方法、申請経路、承認方法、原本の扱いを明文化する必要があります。
本記事では、経費精算アプリの移行期に起こりやすいトラブルと、紙とデジタルの併用ルールを作る手順を解説します。経費精算アプリを社内に定着させるためのチェックポイントも分かります。
経費精算アプリを導入したものの、申請者や経理担当者から質問が相次いでいる中小企業の経営者や経理担当者は、ぜひ最後まで読んでみてください!
経費精算アプリの導入後に混乱が起こる主な理由は、従来の紙ルールを残したまま、デジタルの申請方法を追加してしまうからです。
申請者は経費精算アプリへ入力したうえで、紙の精算書と領収書も提出します。承認者は経費精算アプリと紙の両方を確認します。経理担当者はデータと領収書を照合した後、紙をファイルに保管します。
紙とデジタルの二重作業が残るため、経費精算アプリを導入する前よりも作業が増えるケースがあります。経費精算アプリは業務を追加する道具ではなく、従来業務を置き換える道具として設計する必要があります。
経費精算アプリの導入時には、申請画面や承認経路の設定が優先されやすくなります。一方、紙の精算書、領収書の台紙、押印、月末の一括提出といった従来ルールは見直されないケースがあります。
例えば、営業担当者が経費精算アプリへ領収書画像を添付し、部門長がオンラインで承認したとします。経理担当者が「念のため」という理由で紙の提出も求めると、営業担当者は同じ経費を2回処理しなければなりません。
二重作業が続くと、従業員は経費精算アプリに負担を感じます。経費精算アプリの利用率も下がり、従来の紙運用へ戻る原因になります。
経費精算アプリの対象範囲が曖昧な会社では、交通費だけをデジタル申請する従業員と、すべての経費をデジタル申請する従業員が混在します。
少額のレシート、出張旅費、クレジットカード利用、取引先との飲食費など、経費の種類によって証憑や承認条件は異なります。経費精算アプリの対象を経費の種類ごとに整理しなければ、申請方法を判断できません。
「原則は経費精算アプリ」と伝えるだけでは不十分です。対象となる経費、対象外となる経費、例外申請の方法まで決める必要があります。
経費精算アプリの併用ルールは、領収書を受け取った方法で分けると整理しやすくなります。
電子メール、ECサイト、スマートフォンアプリなどから受け取った領収書は、電子取引データとして保存する必要があります。紙へ印刷する行為は禁止されていませんが、印刷した紙だけを保存する運用では不十分です。国税庁も、PDFなどで受け取った請求書や領収書について、電子データをルールに基づいて保存する必要があると案内しています。
紙で受け取った領収書は、紙のまま保存する方法と、電子帳簿保存法の要件を満たしてスキャナ保存する方法があります。紙で受け取った書類まで、必ずデジタル化しなければならないわけではありません。
経費精算アプリの社内規程では、証憑を次の3区分に分ける方法が有効です。
電子領収書は、PDFや画像データを経費精算アプリへ添付し、電子データを保存します。従業員が会社の経費を立て替え、電子データで領収書を受け取った場合も、会社としての電子取引に該当します。従業員のスマートフォンだけに電子領収書を残さず、会社が管理できる保存先へ集約する必要があります。
紙の領収書は、移行期間中に原本提出を求める方法が現実的です。経費精算アプリへ画像を添付した後、申請番号を領収書へ記載し、月ごとにまとめて経理担当者へ提出します。
紙と電子明細が両方ある取引では、主な証憑を社内規程で決めます。紙の領収書を主な証憑とし、クレジットカード明細を支払い確認資料として扱う方法などが考えられます。
経費精算アプリの申請経路は、原則として一つにします。
紙の精算書、電子メール、チャット、口頭申請を認めると、承認状況を確認できなくなります。申請経路が複数ある状態では、同じ領収書による二重申請も発見しにくくなります。
通常の経費は経費精算アプリから申請し、システム障害やスマートフォンの故障などに限って例外申請を認めます。例外申請には、例外となった理由、承認者、経費精算アプリへの後日登録期限を記録します。
申請経路の一本化により、申請日、承認日、差し戻し理由、修正内容を確認しやすくなります。月次決算の遅れを防ぐ効果も期待できます。
経費精算アプリの移行期には、操作ミスだけでなく、社内ルールの不足によるトラブルも起こります。経理担当者だけで対応せず、申請者と承認者を含めて改善する必要があります。
紙とデジタルを併用すると、同じ領収書が2回申請される可能性があります。
例えば、従業員が出張先で5,500円の飲食代を経費精算アプリから申請した後、月末に紙の領収書を見つけて再申請するケースがあります。経理担当者が申請日だけを確認している場合、重複を見落とす可能性があります。
経費精算アプリでは、利用日、金額、支払先が一致する申請に警告を出す設定が有効です。紙の領収書にも申請番号を記載し、申請済みである事実を確認できる状態にします。
経費精算アプリへ添付した画像が暗い場合や、領収書の端が切れている場合には、金額や取引日を確認できません。複数の領収書を1枚の画像にまとめた場合も、OCRによる読み取り精度が下がります。
撮影ルールには、明るい場所で撮影する、領収書全体を写す、領収書1枚につき画像1枚とする、といった基準を記載します。撮影直後に文字を確認する手順も必要です。
経理担当者による差し戻し理由を集計すると、社内で多いミスを把握できます。添付漏れが月10件、画像不鮮明が月8件ある場合には、操作マニュアルの該当箇所を修正します。
経費精算アプリを導入しても、承認者が通知を確認しなければ精算は進みません。
承認期限は「速やかに承認する」ではなく、「申請から2営業日以内」のように数字で決めます。承認者が不在の場合に備えて、代理承認者も登録します。
月末に申請が集中する会社では、毎月20日と月末の2回に申請締切を設ける方法も有効です。申請と承認を分散させることで、経理担当者の確認作業も平準化できます。
経費精算アプリの定着には、詳しいマニュアルよりも、迷わず判断できる短いルールが必要です。
運用開始前に、次の項目を確認しましょう。
経費精算アプリの運用開始から1カ月後には、差し戻し件数、申請期限の超過件数、紙の未提出件数を確認します。数字を確認すると、操作の問題とルールの問題を分けて改善できます。
最初から完全なペーパーレス化を目指す必要はありません。最初の2カ月は紙の領収書を保管しながら、経費精算アプリの申請精度を確認する方法もあります。運用が安定した後に、電子帳簿保存法の要件を確認しながらスキャナ保存へ移行すると、現場の不安を抑えられます。
経費精算アプリの導入後に混乱が起こる原因は、経費精算アプリの機能不足ではなく、紙とデジタルの境界が決まっていない点にあります。
電子で受け取った領収書は電子データで保存し、紙で受け取った領収書は紙保存または要件を満たしたスキャナ保存を選びます。申請経路、原本の提出期限、承認期限、例外申請も明文化する必要があります。
経費精算アプリの運用ルールは、会社の取引内容や人員体制によって異なります。自社だけで電子帳簿保存法やインボイス制度への対応を判断することが難しい場合には、税理士へ早めに相談しましょう。
弊社では、現在の経費精算フローを確認したうえで、紙とデジタルを無理なく併用できる運用方法をご提案しています。経費精算アプリの導入後に差し戻しや二重作業が増えている場合は、お気軽にお問い合わせください。
“`


経理体制の
ヒアリング(無料)
貴社の課題解決の
ためのご提案
ご契約
貴社の業務フローの
改善サポートの開始
経理代行業務の
開始