2026.08.24
「経理は細かい」と言われる…現場と上手に連携する伝え方 経理が社内で孤立しないためのコミュニケーション術。
こんにちは。 経理担当者として日々の業務を進める中で、「経理は細かい」「そこまで確認しなくてもよいのでは」と言われて、伝え方に悩んだ経験はありませんか。 経理の仕事は、請求書、領収書、経費精算、入…
こんにちは。
経理担当者として日々の業務を進める中で、「経理は細かい」「そこまで確認しなくてもよいのでは」と言われて、伝え方に悩んだ経験はありませんか。
経理の仕事は、請求書、領収書、経費精算、入金確認、支払処理、月次決算など、会社のお金を正しく管理する大切な業務です。しかし、現場の社員から見ると、経理の確認や依頼が「面倒」「厳しい」「細かい」と受け止められることがあります。
この記事では、経理が社内で孤立しないためのコミュニケーション術を紹介します。経理の伝え方を少し変えるだけで、現場との連携は大きく改善できます。経理担当者だけでなく、経理部門と現場部門の関係を良くしたい中小企業の経営者の方も、ぜひ最後まで読んでみてください!
コミュニケーションが重要な理由は、経理業務が経理部門だけで完結しない仕事だからです。
経費精算には営業担当者の領収書提出が必要です。請求書発行には現場からの売上情報が必要です。支払処理には発注担当者からの請求内容の確認が必要です。
経理がどれだけ正確に仕事を進めようとしても、現場からの情報が遅れたり、書類に不備があったりすれば、月次決算や資金繰りに影響が出ます。経理部門のコミュニケーションは、単なる人間関係づくりではありません。経理部門のコミュニケーションは、会社全体の数字を正しく早く把握するための業務基盤です。
私がこれまで見てきた中小企業でも、経理担当者が「何度お願いしても領収書が出てこない」と悩むケースは多くありました。一方で、現場側に話を聞くと「なぜ必要なのか分からない」「忙しい時期に急に言われる」と感じていることもありました。経理部門と現場の間には、能力の差ではなく、情報の伝え方の差があるのです。
「細かい」と言われる原因は、経理の目的が現場に伝わっていないことです。
経理担当者にとって、日付、金額、宛名、勘定科目、消費税区分、インボイス登録番号などの確認は当然の業務です。しかし、現場担当者にとっては、売上を作ることや顧客対応が最優先です。
経理担当者が「領収書を早く出してください」とだけ伝えると、現場担当者は急かされていると感じます。経理担当者が「月次決算を毎月10日までに締めるため、5日までに領収書が必要です」と伝えると、現場担当者は提出期限の意味を理解しやすくなります。
現場担当者とのコミュニケーションでは、依頼内容だけでなく、依頼の理由をセットで伝えることが大切です。理由が分かると、現場担当者は自分の行動が会社全体にどう影響するかを理解できます。経理の確認は、現場を責めるためではありません。経理の確認は、会社の利益、資金繰り、税務調査への備えを守るための仕事です。
経理担当者は、仕訳、未払金、仮払金、証憑、勘定科目、課税仕入れなどの言葉を日常的に使います。しかし、現場担当者は経理用語に慣れていない場合があります。
たとえば、「証憑を提出してください」と伝えるよりも、「支払い内容を確認できる請求書や領収書を提出してください」と伝える方が分かりやすくなります。経理コミュニケーションでは、正確な用語を使うことも大切ですが、相手が理解できる言葉に置き換えることも同じくらい大切です。
コミュニケーションを改善するには、相手の立場に合わせた伝え方が必要です。
経理担当者が正しいことを伝えていても、伝え方が強すぎると現場は反発します。反対に、伝え方があいまいすぎると、提出期限やルールが守られません。
経理から現場へ依頼するときは、お願いの内容と期限を分けて伝えると効果的です。
たとえば、「経費精算をお願いします。締切は毎月5日です。5日を過ぎると当月処理ではなく翌月処理になる可能性があります」と伝えます。
この伝え方であれば、現場担当者は何をすればよいのか、いつまでにすればよいのか、遅れるとどうなるのかを理解できます。現場担当者とのコミュニケーションでは、相手に判断を委ねすぎないことが大切です。具体的な期限と影響を示すことで、現場は動きやすくなります。
経理担当者は、不備を見つける仕事が多いため、どうしても「違います」「できません」「不足しています」と伝える場面が増えます。しかし、否定から始まる経理コミュニケーションは、現場との距離を広げます。
たとえば、「この領収書では処理できません」と伝えるよりも、「この領収書は内容確認が必要です。利用目的が分かれば処理を進められます」と伝える方が前向きです。現場担当者は、責められているのではなく、協力を求められていると感じやすくなります。
経理の目的は、ミスを指摘することではありません。経理の目的は、正しい処理に導くことです。経理コミュニケーションでは、指摘よりも解決策を先に示す姿勢が重要です。
コミュニケーションは、個人の話し方だけで改善するものではありません。
会社として、現場が迷わず行動できる仕組みを作ることも必要です。
経費精算、請求書提出、支払申請、立替金精算などのルールは、文章で見える化することが大切です。口頭だけで伝えると、担当者ごとに理解がずれます。経理担当者が毎回同じ説明をする負担も増えます。
たとえば、経費精算のルールであれば、「提出期限」「必要書類」「承認者」「対象外となる経費」「遅れた場合の処理」を1枚の社内資料にまとめます。現場担当者が迷ったときに確認できる資料があれば、経理への質問も減ります。経理コミュニケーションは、口頭のやり取りを減らすほど安定します。
経理からの連絡が、不備や催促のときだけになると、現場は経理に対して厳しい印象を持ちます。関係者とのコミュニケーションを良くするには、問題が起きていない時期にも情報共有を行うことが大切です。
たとえば、月1回の全体会議で「経費精算の提出率が上がった」「請求書の提出が早くなったため月次決算が2日早まった」と共有します。現場の協力が会社の数字に良い影響を与えていることを伝えると、現場は経理業務を自分事として考えやすくなります。
経理担当者が「ご協力ありがとうございます」と伝えるだけでも、現場との関係は変わります。他部門とのコミュニケーションでは、依頼や注意だけでなく、感謝を伝えることも大切です。
経理部門が孤立しないためには、経理を「管理する部門」ではなく「会社を支える部門」として伝えることが大切です。
現場は売上を作ります。経理は数字を整えます。経営者は数字をもとに判断します。どの役割も会社に必要です。
経理担当者が孤立する会社では、経理がルールを守らせる人として見られがちです。しかし、経理が信頼される会社では、経理が会社の資金繰りや利益を守る相談相手として見られます。
私が関わった会社でも、経理担当者が「領収書を出してください」から「月次の利益を正しく見るために、領収書が必要です」と伝え方を変えただけで、提出率が上がった例がありました。現場担当者は、経理の依頼を面倒だと思っていたのではありません。現場担当者は、経理の依頼の背景を知らなかっただけでした。
コミュニケーションの基本は、相手を責めないことです。相手を動かすことではなく、相手が納得して協力できる状態を作ることです。
関係者との日常的なコミュニケーションは、経理担当者が社内で孤立しないために欠かせない取り組みのひとつです。
経理が「細かい」と言われる原因の多くは、経理の確認や依頼の目的が現場に伝わっていないことにあります。
そのため、依頼事項を快く引き受けてもらうには、依頼内容だけでなく理由を伝えることが大切です。専門用語を分かりやすい言葉に置き換えることも必要です。否定から入らず、正しい処理に進めるための方法を示すと、現場との関係は良くなります。
また、経費精算や請求書提出のルールを見える化し、定期的に情報共有を行うことで、経理と現場の連携は安定します。経理担当者が感謝を伝えることも、社内の協力体制づくりに効果があります。
経理は会社のお金を守る重要な部門です。現場との連携が深まれば、月次決算の早期化、経費精算の効率化、資金繰りの安定、税務リスクの低減につながります。
弊社では、経理業務の見直しや経理体制の整備について、会社の状況に合わせたサポートを行っています。経理担当者が一人で悩みを抱え込まないためにも、経理フローや社内ルールの整備を早めに進めることをおすすめします。


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