2026.05.27
源泉徴収の計算が合わない!間違えやすい控除と実務対応 扶養・社会保険料控除・通勤手当などの“落とし穴”を整理
こんにちは。毎月の給与計算をしていると、「給与ソフトの源泉徴収の計算が合わない」「前月と給与は同じなのに所得税だけ違う」と感じる場面があるのではないでしょうか。 源泉徴収の計算が合わない原因は、税率…
2022年の電子帳簿保存法(以下、電帳法)改正により、経理資料の保存方法に大きな見直しが必要になりました。さらに2024年以降は、電子取引データの保存が完全義務化され、従来の紙管理やインストール型ソフトでは対応が難しくなっています。
こうした状況の中で注目されているのが、クラウド型ファイル共有です。本コラムでは、クラウド活用が電帳法への対応をしやすくする理由と、経理DXの第一歩としてどのような価値をもたらすのかを解説します。
<目次>
改正された電帳法に対応するためには、経理資料を単に電子化するだけでは不十分です。検索性や改ざん防止といった保存要件を満たした管理体制づくりが欠かせません。
日本商工会議所・東京商工会議所が2024年に実施した中小企業の実態調査では、規模の小さい企業ほど、請求書等の管理を手書きで行っている割合が高いことが分かりました。このような経理体制では、電子データの保存要件を安定的に満たすことは難しいでしょう。
電子帳簿保存法の最新情報については、下記コラムでも解説しています。
https://keiri-outsourcing.com/column/column-10767/
【2025年対応版】電子帳簿保存法の改正ポイントと実務対応ガイド
2022年に改正された電帳法改正では、取引にかかる証拠書類や帳簿の電子保存が強く推進されています。電子保存を行うには、検索性や改ざん防止、長期保存など複数の保存要件を満たす必要があります。
電子データ保存・スキャナ保存・帳簿保存という3つの保存方式ごとの、対象範囲と主な保存要件は次の通りです。
電子データで受け取った領収書・請求書・見積書・納品書・契約書など、取引にかかわるすべての書類は電子データのまま保存することが義務付けられています。例えば、電子メール添付で受け取った請求書や、クラウドサービス上で受領した取引データ、ECサイトで発行された領収データなどが該当します。
これらを印刷して紙で保存することは認められておらず、電子保存時には検索性や改ざん防止といった保存要件を満たす必要があります。
紙で作成・受領した請求書・領収書・見積書などは、紙で保存する代わりにスキャナやスマートフォンで読み取った電子データを保存できます。スキャナ保存は任意です。ただし、原本を処分する場合には読み取り要件に加えて、タイムスタンプ付与または訂正削除履歴などの保存要件を満たし真正性を確保する必要があります。
また、過去の紙書類については、スキャナ保存へ切り替える方法と、従来通り紙のまま保存する方法のいずれかを選択可能です。
仕訳帳や総勘定元帳などの帳簿類、損益計算書・貸借対照表などの決算関係書類を会計ソフトで作成した場合は、電子データのまま保存することができます。パソコンで作成し、相手に渡した請求書・領収書・見積書・納品書なども同様です。検索要件に加えて、保存要件として法定保存期間中にいつでも確認できること、訂正・削除履歴が確認できるシステムを用いることが重要です。
電子取引データを電子のまま保存するためには、検索性・改ざん防止・データ保全といった複数の保存要件をすべて満たすことが求められます。しかし、従来の紙管理やインストール型ソフトを前提とした経理体制では、これらの要件を安定的に満たすことが難しく、運用面での限界が生じやすいでしょう。
ここからは、従来運用のどのような点がネックとなっているのかを整理します。
電子取引データを電子保存する場合は、「取引年月日」「取引金額」「取引先」の3要素で検索できることが不可欠です。さらに、日付や金額の範囲指定、複数の要素を組み合わせた検索にも対応する必要があります。
紙ベースの管理では、これらの検索要件を満たす仕組みを構築することは困難です。インストール型ソフトやエクセル管理でも、ファイル名ルールなどが手入力に依存するため、運用負担が大きくなるでしょう。
電子保存では、データの真正性を確保するために、タイムスタンプ付与または訂正・削除履歴が残るシステム運用などの方法で改ざん防止措置を講じる必要があります。しかし、紙中心の運用では、電子保存に求められる改ざん防止要件への対応が難しいでしょう。また、インストール型ソフトでもログ管理が限定的なケースがあり、データの真正性を十分に担保できない場合があります。
社内のPCやオンプレミス(社内サーバー)にデータを保存する方法では、故障や災害、誤削除といったデータ消失リスクに常にさらされています。国税関係帳簿書類の保存期間は原則7年と長期にわたるため、安定したバックアップ体制の構築が不可欠です。
紙管理や社内PCへの保存では、管理方法が担当者ごとに異なり、引き継ぎが円滑に進まないケースが少なくありません。電帳法対応には統一ルールが求められますが、従来の運用では担当者に依存する属人化が発生しやすく、運用品質を一定に保つことが難しくなります。
紙管理やインストール型ソフトでも、工夫次第で要件を満たすことは可能です。しかし、その場合はファイル名ルールの徹底、検索要件を満たすための手動入力、改ざん防止措置の運用チェックなど、日々の作業負担が大幅に増加します。結果として、経理担当者の作業時間が増え、ミスの発生リスクも高まるでしょう。
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