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コラム

2026.01.04
企業版ふるさと納税の最新制度とメリット|2027年度延長で中小企業が知るべきポイント

企業版ふるさと納税は、地方創生プロジェクトへの寄付を通じて最大9割の税額控除を受けられる制度です。2024年度の改正により2027年度まで延長が決定し、大きな節税効果に加えてSDGs推進や地域貢献、企業イメージ向上など多面的なメリットが注目されています。本コラムでは、制度の仕組みや活用のポイント、中小企業が知っておくべき注意点について詳しく解説します。

<目次>

企業版ふるさと納税とは

企業版ふるさと納税は、2016年に「地方創生応援税制」として創設された制度です。当初は5年間の時限措置でしたが、2020年度の改正で2024年度まで延長され、さらに2024年度の改正により2027年度末まで再延長されることになりました。今回の延長では、透明性強化のための新ルールや、認定取り消しを受けた場合の欠格期間などが導入されています。

企業版ふるさと納税の仕組み

国が認定した地方公共団体の「地方創生プロジェクト」に対して寄付をおこなった企業は、法人税等の税額控除を受けられます。この制度は、企業の寄付を地域の事業に直接活用できるように設計されており、寄付額に応じて複数の税目で控除が適用される点が大きな特徴です。企業にとっては資金負担を抑えながら社会貢献に取り組める仕組みとして注目されています。

税額控除の内訳と最新上限

企業版ふるさと納税は、2020年度の制度拡充により、寄付額の最大9割が税額控除の対象となりました。その内訳は次の通りです。

【法人住民税】:寄付額の40%(上限:法人住民税額の20%)
【法人税】:寄付額の40%から法人住民税額を差し引いた額(上限:寄付額の10%、法人税額の5%)
【法人事業税】:寄付額の20%(上限:法人事業税額の20%)

一般的な寄付における税額控除は寄付額の約3割にとどまるため、ふるさと納税は企業の実質負担額を大きく抑えられる制度だということが分かります。


(出典:内閣府 地方創生推進事務局「企業版ふるさと納税リーフレット」より)

「人材派遣型」の企業型ふるさと納税

企業版ふるさと納税には、寄付による支援だけでなく、企業が人材を自治体へ派遣する「人材派遣型」という仕組みもあります。この方式は、企業が支援を決めたプロジェクトに対して人件費を含む事業費を寄付したうえで、同じ年度内にそのプロジェクトへ従事する人材を派遣するという流れです。

(出典:内閣府 地方創生推進事務局「企業版ふるさと納税リーフレット」より)

派遣された人材は、地方公共団体の職員や地域活性化に取り組む団体の職員として任用され、現場で専門的な知識やノウハウを提供します。自治体にとっては、外部の専門人材が加わることでプロジェクトの質を高められる点が大きなメリットです。

企業側は、人件費を含む寄付金額の最大9割に相当する税額控除を受けられるほか、派遣した人材が実務経験を積む機会にもつながります。地域貢献の実績づくりにも役立つため、社会的価値と財務的メリットを両立できるでしょう。

企業版と個人版の違い

個人版のふるさと納税では、寄付に対する返礼品を受け取ることはできます。返礼品には、季節の農作物や海産物などが多く、地方の特産品を楽しむ目的で寄付先を選ぶ人も少なくありません。

一方、企業版のふるさと納税では、寄付の代償として経済的な利益を受けることが禁止されています。企業が寄付したことによって、返礼品やそのほかの利益供与を受けることは認められていません。

ここでいう「経済的利益」には、現金や商品券などの換金性の高いものに加え、補助金の交付、入札や許認可の便宜の供与、市場価格よりも低い価格での財産譲渡なども含まれます。ただし、社会通念上許容される範囲での記念品の贈呈、ホームページ・広報誌への企業名掲載といった行為は認められています。

返礼品を楽しむ個人版ふるさと納税とは異なり、企業版はあくまでも地域の事業を支援するための制度である点を理解しておくことが重要です。

企業版ふるさと納税のメリット

企業版ふるさと納税は、企業にとってさまざまなメリットが得られます。節税効果はもちろん、社会貢献やSDGs推進、地域との関係強化に企業イメージ向上など、中小企業にとって魅力的な制度です。特に魅力的な7つのメリットについて解説します。

メリット(1)節税対策と負担軽減

通常、寄付金の損金算入には寄付額の3割までという限度額が設けられています。一方、企業版ふるさと納税では、損金算入に加えて寄付額の6割まで税額控除が適用されるため寄付額の最大9割が軽減され、企業の実質負担は1割にまで抑えられます。

この大きな節税効果が、リソースに限りのある中小企業でも取り組みやすい重要なポイントです。

メリット(2)社会貢献・被災地支援

寄付の対象となるプロジェクトには、被災地の復興支援や防災対策、コロナ対策活動への支援も含まれています。がんばっている地域への応援や感謝の気持ちを寄付で表明できます。

メリット(3)SDGs推進

自社だけでは難しいSDGs達成に向けた取り組みの推進やESGに配慮した経営の遂行を支援することも可能です。例えば、脱炭素・資源循環型社会の構築を目指すプロジェクトなどに寄付をすることで、SDGsゴールの「07:エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「09:産業と技術革新の基盤をつくろう」「13:気候変動に具体的な対策を」など、複数の目標達成に寄与することができるでしょう。

メリット(4)地域貢献

創業地や経営者・スタッフの故郷など、縁ある地域への恩返しとして寄付をおこなうのもよいでしょう。応援したい地域のインフラ整備や伝統行事の保全などを通じ、地域を支えることができます。

メリット(5)モチベーション・エンゲージメントの向上

寄付をして地方公共団体の事業に貢献しているという事実は、自社を誇らしく感じる社員のエンゲージメント向上につながります。また、貢献意欲の増加により、社員のモチベーションアップや離職率低減といった効果も期待できるでしょう。

メリット(6)コネクションの拡大

寄付をきっかけに地方公共団体との交流機会が生まれ、新たなパートナーシップを構築できます。このことをきっかけに、新事業開発に発展するかもしれません。

また、寄付をおこなった地域の自治体とは円滑な関係を築ける可能性が高いでしょう。直接的な連携だけでなく、人材育成や産業の振興など、地方活性化の取り組みが回り回って自社の継続的な発展に寄与することも考えられます。

メリット(7)イメージアップ・認知度向上

地方公共団体のホームページやSDGs活動の紹介資料などに、寄付の事実とともに企業名が掲出されることが多く、企業のイメージアップや認知度の向上につながります。結果として、新規採用などの採用活動にも好影響があるでしょう。

企業版ふるさと納税の活用状況

内閣府の発表によると、企業版ふるさと納税の2022年度(令和4年度)寄付実績は、寄付金額で前年度比1.5倍の約341億円、件数で前年度比約1.7倍の8,390件となっています。寄付をおこなった企業数についても前年度比約1.5倍の4,663社となっており、いずれも大きく増加していることがわかります。

企業版ふるさと納税が始まった2016年度の実績は、寄付金額7.5億円、寄付件数517件、寄付企業数459社でした。翌年には寄付件数・寄付企業数ともに倍増し、寄付金額は約3倍の23億円に達しています。しばらく横ばいが続きますが、2020年の大幅な税制改正で関心が高まり、寄付をする企業が急増することとなります。

企業版ふるさと納税の期限は、2024年度末です。寄付に興味があるという企業は、早急に実施することをおすすめします。寄附を募集している地方公共団体は「企業版ふるさと納税ポータルサイト」に掲載されていますので、ご確認ください。

企業版ふるさと納税のポイントと注意点

最後に、企業版ふるさと納税をおこなう際のポイントと注意点について説明します。

ポイント(1)寄付金1回あたり10万円から

企業版ふるさと納税の対象になる寄付金は、1回あたり10万円からとなっています。寄付自体は10万円未満でもおこなえますが、税額控除の対象とは認められないため注意が必要です。

ポイント(2)本社の所在地に注意!

企業の本社がある都道府県や市区町村への寄付は、税額控除の対象外です。ただし、本社とは異なる都道府県・市区町村に支店や支社、工場などがある場合、その地域のプロジェクトにおこなう寄付は税額控除の対象となります。

ポイント(3)適用対象地域をチェック!

東京都や各都道府県の一部など、地方交付税の不交付団体は企業版ふるさと納税における税額控除の適用対象外です。地方交付税の不交付団体は、総務省によって公表されていますので、事前に確認しておきましょう。

ポイント(4)青色申告のすすめ

税額控除を受けるためには、青色申告書の提出が必要です。実際に寄付をおこなうと、寄付の受領証明書が届きます。青色申告に必要な書類となりますので、大切に保管しておきましょう。企業の税務は複雑なため、寄付の実施も含め顧問税理士などに相談しておくことをおすすめします。

ポイント(5)自己負担率シミュレーション

税額控除は、本来納めるべき法人税・法人事業税の20%を上限としています。そのため、税額と寄付金額とのバランスによっては、自己負担額が1割を上回るケースもあるでしょう。企業版ふるさと納税を扱う民間ホームページでは、節税メリットを最大化する寄付金額の算出シミュレーションもあります。
ただし、あくまでも簡易的なもので、一定額以上の課税所得がないと10万円以下の寄付を進められる場合があります。あくまでも目安にとどめ、実際に寄付をする際には慎重に検討することが大切です。

まとめ

企業版ふるさと納税は、寄付を通じて社会貢献をおこなう制度です。直接的な見返りはありませんが、大きな税額負担軽減効果を得られます。
また、SDGs目標達成やESG活動への貢献、地域への貢献によって企業イメージや認知度の向上、社員のエンゲージメント向上など、さまざまなメリットがあるでしょう。
将来の企業活動にプラスになることが多い企業版ふるさと納税ですが、その仕組みは複雑です。
企業の資金繰りや経常利益によっては、税額控除を受けることが難しいケースも考えられます。
弊社では、貴社の経営状況に合わせた寄付金額のシミュレーションをおこない、どのようにふるさと納税をおこなうべきかアドバイスいたします。
また、実施する際には煩雑な青色申告までお手伝い可能です。
無料相談やオンライン相談も実施しておりますので、お気軽にお尋ねください。

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この記事を担当した税理士
株式会社YMG コンサルティングラボ 部長代理 興梠 貴裕
保有資格弥生インストラクター資格 / 日商簿記3級
専門分野IT
経歴業務系システム業界に身を置いて12年目。様々な業種のお客様のシステム導入に関する多くの相談実績が有り 導入実績も多数。常にお客様目線で対応し、お客様の課題解決に全力で取り組む姿勢に定評有。
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