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コラム

2026.05.11
オンライン監査とは?準備方法とクラウド活用で失敗しない進め方

監査対応のたびに、紙資料の整理や日程調整に追われている中小企業は少なくありません。近年は、オンライン会議ツールや電子データを活用した「オンライン監査」が広がり、こうした負担を軽減できるようになってきました。本コラムでは、訪問型監査との違いやオンライン監査の進め方、クラウド活用による効果をわかりやすく解説します。

<目次>

4.まとめ:オンライン監査に安心して備えるために

1. 監査とは何か:訪問型監査の流れと課題

監査とは、企業の経理処理や証拠書類の管理が正しく行われているかを確認し、数字の信頼性を確保するためのチェックです。取引を記録した帳簿と、領収書・請求書などの証拠書類を照合することで、ミスや不正の早期発見につながります。数字の裏付けを確かめながら帳簿を整えることで、経営判断の精度を高める役割も果たします。

1-1. 訪問型監査の一般的な流れ

訪問型監査は、税理士が企業を訪問し、経理資料やローカル会計ソフトを直接確認しながら進める方法が一般的です。経理資料は、請求書・領収書・通帳コピーなど紙の書類が中心で、ひとつひとつ目を通しながらその場で質問や確認が行われます。

1-2. 訪問型監査で生じやすい課題

このように、紙の書類を中心に対面で確認を進める訪問型監査では、経理担当者の負担が大きくなりがちです。特に、資料準備や会議室の確保、日程調整など、実務面での手間が発生しやすい点が課題として挙げられます。代表的な課題は次の通りです。

紙資料の準備に時間がかかる

1年分の請求書や領収書を整理・ファイリングする作業が発生し、数百枚規模になることもあります。日付順に並べ直したり、取引先ごとに仕分けたりと、分類の手間もかかります。資料が分散保管されている場合は、それらをまとめて整えるだけでも多くの時間を要するでしょう。

会議室確保や来客対応の負担

税理士訪問に合わせて、会議室や受付対応が必要になります。小規模企業では会議室が不足しがちで、通常業務との調整が困難な場合もあります。

移動時間による日程調整の難しさ

税理士の移動時間を考慮したスケジュール調整が必要となり、監査日程の柔軟性が制限されます。企業側も訪問可能な日時に合わせなければならず、通常業務との両立が難しくなりがちです。さらに、移動に伴う交通費が発生する点も負担の1つです。

紙資料は検索性が低く確認に時間がかかる

紙資料は必要な書類をすぐに取り出せず、確認に時間がかかる点が大きな課題です。請求書や領収書が月別・取引先別に分類されて保管されている場合、まずはすべてがそろっているかを確かめるだけでも相応の作業量になります。抜け漏れがないかをファイルごとに見直し、仕訳や帳簿と照らし合わせる工程にも時間を要し、紛失リスクも避けられません。

 

2. オンライン監査とは何か

オンライン監査は、ZoomやTeamsなどのオンライン会議ツールを使い、画面共有や電子データを通じて実施します。企業側は財務資料をPDF化して事前に共有し、当日はオンライン会議で帳簿や証拠書類を確認する流れです。質問や指摘は音声やチャットでやり取りでき、紙資料や移動を必要としないため、すべてデジタル環境で完結します。

2-1. オンライン監査が広がる背景

2022年施行の改正電子帳簿保存法(電帳法)により、電子データでの保存が求められるようになりました。さらに、コロナ禍でテレワークが広がり、オンライン会議ツールが一般化したことも普及を後押ししています。業務を効率化したい企業と、監査業務をスムーズに進めたい税理士事務所の双方でニーズが高まり、オンライン監査の導入が進んでいます。

クラウド未導入でもオンライン監査は可能

クラウド会計ソフトを導入していなくても、オンライン会議ツールの画面共有で帳簿画面を見せれば、オンライン監査は実施できます。ローカル会計ソフトやエクセルで管理している場合も、領収書や請求書をスキャンして電子化したり、必要な資料を事前に郵送したりすることで対応可能です。

2-2. 従来監査と比較したオンライン監査のメリット

オンライン監査には、経理担当者の負担軽減、監査スピードの向上、コスト削減といった多くのメリットがあります。デジタル環境で完結することで、訪問型監査で発生していた非効率を大幅に改善できます。

経理担当者の負担を軽減できる

紙資料の準備や来客対応が不要になるため、監査前後の作業量が大幅に減ります。さらに、オンラインで日程調整ができるため、担当者の予定に合わせやすくなり、業務を中断する時間も最小限で済みます。その結果、訪問対応に割かれていた時間を本来の業務に充てられるようになり、全体の生産性向上につながります。

監査スピードが向上する

事前に電子データを共有できるため、監査当日は確認作業に集中でき、全体の進行がスムーズになります。検索機能を使えば必要な資料を瞬時に表示できるため、紙資料のようにページをめくって探す必要がありません。帳簿との照合作業も効率化され、監査全体の時間短縮につながります。

コスト削減につながる

印刷・コピー費用や交通費が不要になるため、監査にかかる直接的なコストを抑えられます。さらに、紙資料を保管するスペースや管理にかかる手間も減るため、間接的なコストも削減できます。デジタル化が進補うことで、長期的には運用コストの最適化にもつながります。

3. クラウド導入でオンライン監査の効果を高める

オンライン監査はクラウドなしでも実施できますが、クラウド会計を活用することで効率と精度がさらに高まります。クラウド会計はインターネット上でデータを管理し、複数の利用者がリアルタイムで同じ情報にアクセスできます。また、証拠書類の自動保存や仕訳との紐づけができるため、監査に必要な情報をすぐに確認できる点も大きな特徴です。

3-1. クラウド導入でオンライン監査はどう変わるか

クラウド会計を導入すると、企業と税理士が同じデータをリアルタイムで共有できます。監査に必要な情報が常にそろった状態でやり取りできるため、資料の受け渡しや更新確認にかかる時間が削減でき、監査プロセス全体がスムーズに進みます。また、データが一元管理されることで作業状況が可視化され、コミュニケーションの誤解や行き違いも起こりにくくなるでしょう。

事前確認できる範囲が広がる

税理士は、クラウド上で帳簿や証拠書類を事前に確認できるため、突合やチェックを前倒しで行えます。当日は、疑問点の確認に集中でき、監査全体の時間短縮につながります。

検索性と突合精度が大きく向上する

クラウド会計では、金額・日付・取引先などの条件で瞬時に検索できます。紙資料のように探し回る必要がなく、求めていた資料を即時に表示可能です。また、帳簿との照合作業の正確性も高まり、ミスの減少につながります。

履歴とログによる真正性の確保

クラウド会計では、ユーザーごとにアクセス権が管理され、入力や修正の履歴が自動で記録されます。誰がいつ何を変更したかが明確になることで、改ざん防止やミスの早期発見に役立ち、データの信頼性が高まります。こうした機能により、監査の前提となる情報の真正性を確保できるというわけです。

監査後の会計改善につながる

クラウド会計で日常的に更新される経理データを共有することで、税理士は仕訳の傾向や処理の偏りを把握でき、課題を見つけやすくなります。その結果、改善策の提案もより具体的になり、監査後も継続的に状況を確認しながら、経理体制の強化や業務改善を進めやすくなるでしょう。

3-2. クラウド導入時の不安とその対策

クラウド導入によるオンライン監査には、多くのメリットがありますが、経営者の中には不安を感じる人もいます。特に、オンライン上でのコミュニケーションや信頼関係の維持に対する懸念が目立ちます。こうした不安には、運用面での工夫が有効です。

オンライン監査でのコミュニケーション不足への対策

画面共有とチャットを併用すれば、対面と同じようにその場で内容を確認し合えるため、説明が伝わりやすくなります。さらに、議事録を共有しておけば後から内容を振り返りやすく、情報の抜け漏れや思い違いを防げます。オンライン会議でも互いの表情を見ながら話し、質問しやすい雰囲気をつくることも重要です。

オンラインでも信頼関係を築く工夫

オンラインでは対面よりも情報が見えにくくなるため、必要なデータをタイムリーに共有し、疑問や相談を早めに伝える姿勢が信頼の土台になります。会社の方針や現場の変化を定期的に共有し、アドバイスへの反応やフィードバックを返すことで相互理解が深まるでしょう。さらに、約束や期限を守ることで誠実さが伝わり、オンラインでも強い信頼関係を築きやすくなります。

 

オンライン監査を含め、税理士に相談・依頼できることについては下記コラムで詳しくまとめています。

【徹底解説!】そもそも税理士に相談できることって何!?

 

まとめ:オンライン監査に安心して備えるために

オンライン監査はクラウド会計がなくても実施できますが、クラウドを導入することで監査の質とスピードが大きく向上します。事前確認の範囲が広がり、検索性や突合精度も高まるため、企業側の負担が軽減され監査全体の効率化を図れます。

こうした手間の削減は、中小企業のリソース節約にもつながり、全体的なコスト削減にも有効です。

弊社では、貴社のご希望に応じたオンライン監査の実施はもちろん、クラウド環境を活用したオンライン監査の運用支援も行っています。
効率化と精度向上を両立するオンライン監査について、疑問や不安などどのようなことでも一度ご相談ください。

弊社の熟練スタッフによる丁寧なヒアリングで、貴社にとって最適な環境整備をサポートいたします。

初回無料相談サービスや、オンライン相談も承っておりますので、お気軽にご連絡ください。

私たちの4つの強み
①大規模かつ専門家によるチーム対応

約100名体制の経理・税務・経営のプロフェッショナルが、お客様の状況に合わせた最適なソリューションを提供します。複雑な課題も多角的な視点から解決に導き、お客様の成長を強力に後押しします。

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バックオフィスの改善や、経理・労務、経営に関するお悩みを信頼できる専門集団に任せたい経営者の方は、ぜひお問い合わせください。

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この記事を担当した税理士
株式会社YMG コンサルティングラボ 部長代理 興梠 貴裕
保有資格弥生インストラクター資格 / 日商簿記3級
専門分野IT
経歴業務系システム業界に身を置いて12年目。様々な業種のお客様のシステム導入に関する多くの相談実績が有り 導入実績も多数。常にお客様目線で対応し、お客様の課題解決に全力で取り組む姿勢に定評有。
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